フォト
2020年10月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ

« 継続雇用の対象外とは? | トップページ | 神吉知郁子『最低賃金と最低生活保障の法規制』 »

2011年12月29日 (木)

取引先と性行為する業務命令に従う義務

芸能関係では有名な人らしいですが、こういう記事が

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111229-OYT1T00184.htm?from=tw(「取引先の相手を」部下女性にわいせつ行為命令)

>部下の女性に取引先とわいせつな行為をさせたとして、警視庁が音楽プロデューサーで会社経営の大沢伸一容疑者(44)を準強姦容疑で逮捕していたことが捜査関係者への取材でわかった。逮捕は14日。


 捜査関係者によると、大沢容疑者は11月、自らが経営する会社に勤務する女性に「取引先の男性の相手をしてほしい。そうしないと会社が潰れる」などと命令し、東京都内のホテルで男性とわいせつな行為をさせた疑い。

 同庁は、大沢容疑者が女性に対し、従わなければ解雇されると誤信させたことについて、準強姦罪の要件である抵抗不能な状態に陥らせたと判断した。会社の利益を図ろうとしたとみている。大沢容疑者は歌手の安室奈美恵さんらの作品を手がけていた。

こういうことが芸能界でよくあることなのかどうなのかもよく分かりませんが、興味深いのは「従わなければ解雇されると誤信させた」という表現です。

誤信」という言葉を素直にとると、大沢容疑者は当該女性が取引先の相手の相手をすることを拒否したときに解雇するつもりはなかったかのようですが、おそらくここでの表現はそういうことではなく、大沢容疑者が取引先の相手をすることを拒否した女性を解雇しても、それは解雇権濫用法理に基づいて違法無効なのだから、法律上は解雇されることはなく、だから「誤信」だといっているように思われます。

しかし、解雇権濫用法理はそんな事前に一義的明確に判断されるようなものではなく、裁判に訴えて判決を得ない限り、事前に一義的明確に無効と判断できるわけではないのですから、取引先と性行為する業務命令に従う義務があると信じたことを「誤信」とは言い切れないように思われます。

« 継続雇用の対象外とは? | トップページ | 神吉知郁子『最低賃金と最低生活保障の法規制』 »

コメント

逮捕されたけど処分保留で釈放の上、本人は「事実無根」と主張してます

逮捕状請求事由が正当なものか分からない段階での報道。そのいい加減な報道を基にしての議論は、被疑者の人権を著しく害していると思えます

容疑者が本当に被告人になったとしても、まだ事実は闇の中です。

この手の事件コメントは、慎重に願いたいものです

やや誤解があるようですが、この件を取り上げたのは刑事事件としてではなく、あくまでも記事中の「従わなければ解雇されると誤信させた」という表現についての、労働問題としての問題意識であって、当該事件についての警察の事実認識が正しいか間違っているかについて何らかの主張をしているつもりはありません。

刑事事件になっている問題について、その事実が最終的に確定しない限り、それに関わる民事上の問題についても論じることができないということはないでしょう。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 取引先と性行為する業務命令に従う義務:

« 継続雇用の対象外とは? | トップページ | 神吉知郁子『最低賃金と最低生活保障の法規制』 »