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2011年12月24日 (土)

日本再生の基本戦略

一昨日、国家戦略会議で決定された「日本再生の基本戦略」ですが、労働政策の観点から注目すべきは、「4.新成長戦略の実行加速と強化・再設計」の「(2)分厚い中間層の復活(社会のフロンティアの開拓)」のうち、「① すべての人々のための社会・生活基盤の構築」と「② 我が国経済社会を支える人材の育成」です。

基本的に、まさに自公政権末期と菅政権時の政策方向を受け継ぎ、「インクルーシブな成長」「全員参加型社会」をめざす路線です。

まず「すべての人々のための社会・生活基盤の構築」ですが、

>・・・若者が夢と希望を持って働くことができ、女性、高齢者が更に活躍できるよう、政労使の社会的合意を進め、非正規雇用と正規雇用の枠を超え、仕事の価値に見合った公正な処遇の確保に向けた雇用の在り方の実現を目指す。また、家族の在り方の変容や共働き世帯の増加等を踏まえた新たな社会モデルの構築を目指す。日本が誇るべき「人の力」と「勤勉さ」をないがしろにすることなく、チャンスに満ちあふれた社会を目指すべくフロンティアを提示していく。

この「当面、重点的に取り組む主な施策の冒頭に、

>○ 「若者雇用戦略(仮称)」の策定・実行

というのが載っています。

Goodstart若者雇用戦略といえば、やはり、今月刊行したばかりのOECD編著『世界の若者と雇用』(明石書店) をいの一番に参照して欲しいところです。

そのほかの項目は、

○ 就学支援の実施
○ 子ども・子育て新システムの実現
○ 女性の活躍の促進や仕事と家庭の両立支援等
○ 希望者全員の65 歳までの雇用確保のための法制上の措置等の検討
○ 非正規労働者に関する新たなルールづくり
○ 非正規雇用問題に横断的に取り組むための総合的ビジョンの取りまとめ
○ 地域における雇用創出の取組の推進
○ 社会的包摂政策の推進
○ 「生活支援戦略(仮称)」の策定

と、もうすぐ労政審で結論が出るはず(ですよね?)のものも含まれています。

最後の「生活支援戦略(仮称)」も興味深いです。

次に「我が国経済社会を支える人材の育成」を見ると、

>このような中で、大学卒の新規就職者の3年以内の離職割合は3割程度、高等学校卒の新規就職者の3年以内の離職割合は4割程度となり、大学・大学院卒のニートも増加傾向にある。また、大学等の教育面での力点と企業の大学等への期待にミスマッチが生じている部分がある。さらに、国際競争の激化や非正規雇用の増加が進む中で、これまでのように企業内教育に依存するだけでは、能力の蓄積の機会を得づらくなってきている。

という認識を踏まえて、

>このため、我が国経済のインクルーシブな成長を目指し、産学の連携・協力を図りながら、成長分野やものづくり分野における職業教育・職業訓練や、いわゆる「手に職を持つ」、「技術や専門性を有する」自営業者や個人事業主を育成するなど自立するための職業教育・職業訓練を強化し、実践的な職業能力評価の仕組みの導入を図る。また、若者の国際的視野を涵養する取組を推進し、語学力・コミュニケーション能力を含め、新たな価値やビジネスを創造できる能力を持つ人材を育成することが必要である。さらに、こうした方向に資する教育改革に取り組む。これらの取組を通じて、社会経済を支える人材の底上げやグローバルに通用する高度人材の育成・確保を図る。

で、「当面、重点的に取り組む主な施策」としては、

○ 社会を生き抜く力の養成
○ 教育と職業の円滑な接続
○ グローバル人材の育成
○ 企業の採用慣行改革の促進
○ 産学官が連携した職業教育や職業訓練の強化

こういう職業教育や職業訓練への重視という政策方向は、まさに民主党政権のもう一つの方向性において、(とりわけ鳩山内閣時の厚生労働行政で)ムダ排除という名の下に軽視されてきたものであるだけに、きちんと確立して欲しいものです。妙な連中の戯言に惑わされずに。

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