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2011年12月24日 (土)

ジュリエット・ショア『プレニテュード』

024668川人博弁護士より、川人さんも翻訳に加わったジュリエット・ショアの『プレニテュード 新しい<豊かさ>の経済学』(岩波書店)をお送りいただきました。

http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0246680/top.html

翻訳者は、監訳の森岡孝二さんをはじめ、青木圭介、成瀬龍夫、川人 博、肥田美佐子の各氏です。

>成長神話と大企業神話を覆す本書は,〔環境と経済の〕複合危機に立ち向かう新しい〈豊かさ〉の経済学からの有力なパラダイムの提示であるだけでなく,環境と経済の再生に向けての取組や運動の確かなロードマップでもある.それだけに,複合危機に無関心ではいられない社会科学の研究者だけでなく,私たちの時代の最大の挑戦課題を自らの問題と受け止めている一般の読者にも,さらには政策担当者,政治家,企業人,学生にも本書を読んでいただきたい.

 本書の翻訳を進めていた最中の2011年3月11日,東日本大震災と原発災害が発生した.二つの災害は,大企業中心,成長優先,原発依存,エネルギー多消費のゆえの日本経済の歪みを映し出し,脱大企業,脱成長,脱原発,地域再生の流れをかつてない規模で生み出した.その一方,民主党政権の「新成長戦略」に代表されるように,旧態依然とした市場経済にしがみつく流れも勢いを失っておらず,ショアに倣って言えば,日本でもBAU〔従来通りの経済〕戦略と〈豊かさ〉戦略のせめぎ合いが強まっている.今の日本では,多くの大企業が「地球にやさしい企業」を自称し,市場には環境(Environment)と地球(Earth)の「e」を記号化した「エコマーク」を表示した製品が溢れている.しかし,大企業サイドのそうした流れは,成長戦略の延長線上にあって,〈豊かさ〉戦略に合流するものではない.こうした点について日本の問題として考えるうえでも,ショアの新著は多くの示唆を与えてくれるだろう

目次は以下の通りですが、とりわけ川人さんが訳された(川人ゼミの学生たちが下訳したそうですが)第4章が、労働時間短縮を論じていて、かつて『働き過ぎのアメリカ人』で衝撃を与えたショアらしさを示しています。

第1章 環境と経済の危機から真の〈豊かさ〉へ
〈豊かさ〉の基本原理
経済的対話の方向を変える
前進への道――経済的パフォーマンス/2010-20年
本書のプラン
第2章 消費ブームから環境破綻へ
ファストファッション――衣料品の場合
典型例はファストファッション
廃棄する国民
消費の物質性パラドックス
物質の経済学
成長の限界はあるか
地球の環境破壊
人間のフットプリント
実績を調べる
第3章 経済学は地球と向き合う
資源,豊穣,および市場の奇跡論
トレードオフの経済学――自然に関する費用曲線の疑問
気候変動に関する打開策は?
技術はこの時代を救えるか
技術革新のリバウンドと逆効果
イギリスにおける技術的な楽観主義
オーバーシュートを認めること
持続可能性への道――人口,所得,および技術
第4章 困難を抱えた地球で豊かに暮らす
一つの警告――一度だけの人生
環境の現実に適応する――市場外の多様化という考え方
時間の富
実現可能な時短の推進――すべての人びとにとっての安全保障
なぜ,労働時間の短縮がグリーン・ソリューションなのか
21世紀における供給
家庭内生産のニューエコノミックス
〈豊かさ〉モデルの消費者
スロー消費の三原則
小さくても素晴らしい
共有(シェア)という解決策
社会の仕組みを変える――互恵の経済
第5章 〈豊かさ〉の経済学
地球にとってのスマートデザインと知識の経済学
小さいものは美しい.だが,その効率性は?
自然資産と共有制
仕事と労働時間――差し迫った時短の必要性
成長至上主義を超えて
〈豊かさ〉と幸福
わき上がる〈豊かさ〉

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