欲張りな本です
アマゾンカスタマーレビューに、拙著『日本の雇用と労働法』の3つめの書評がアップされました。
評者は「ats-t」さん。
>本書は、著者が大学で講義を行うための教科書として書かれたものである。
教科書として書かれているので、法解釈などいわゆる教科書的な説明が
繰り返されていると思われがちだが本書はそうではない。
著者が冒頭で「欲張りな本です」というように「日本の雇用システム」と
「日本の労働法制」が同時に理解でき、また、両者の関係についても学ぶことができる。
歴史的な背景、企業の運用、そして、多くの判例が用いられているので、
現実社会で起きる労働問題と、その問題に対して労働法制がどのように
成り立っているのかが(変化してきたのかが)わかりやすい。
著者の大学の講義だけで使われるにはもったいない。
大学生のキャリア教育のテキストとして広く使われるべき本だと感じた。
「大学の講義だけで使われるにはもったいない」というお言葉はとてもありがたいです。
「大学生のキャリア教育のテキストとして広く使われるべき本」という評価もうれしいですね。
そういえば、前の『新しい労働社会』についても、ついった上で
http://twitter.com/#!/Y_Tochikawa/status/143726596157747200
>就活に入った人達には濱口桂一郎「新しい労働社会」(岩波新書・2009年)を一読することを是非勧めたい。別に就活に即座に役に立つことは書いてないけど、自分がいま何処に飛び込もうとしているかということを知り・考えるのにはとても良い本だと思う。
という評価をいただいています。ありがたいことです。
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先生のご意見を伺いたく、この場をお借りします。
「派遣法改正案」ですが、本日衆院厚生労働委員会にて審議に入り、みなさんからの情報では、各党30分程度の質疑で採決、成立の模様とのことです。この法律が施行されれば、確かに日雇派遣を悪用した派遣元もありました。しかし、今まで日雇派遣で生活してきた人たちが生活できなくなる危険があるのにたった一日の形だけの審議でこの法律を通すのであれば内容の問題以上に、委員会の在り方、議会制民主主義の根幹に触れる問題と思います。あれだけ反対をしていた社民党も出席しているとか、このような民主主義の基本にもとるような行為は許すべきではありません。弱者保護は正規社員の保護なのでしょうか?ごめんなさい。あらぬ方へ行ってしまいました。
日雇派遣でしか働けない人の存在を知りながら、ハローワークなどの十分な手が差し延べられていないことをしりながら採決しようとする民主もそうですが、野党にも問題大ありと思うのです。ご意見をお聞かせください。宜しくお願い申し上げます。
投稿: 小松 太郎 | 2011年12月 7日 (水) 12時59分