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2011年11月27日 (日)

被災された方の尊厳のためにも仕事が必要

東日本大震災の被災地で奮闘する地方公務員の目に、一部ケーザイ学者の浅薄な発言がどう映ったか、という観点でも興味深いエントリですが、そういう本質的には詰まらぬことどもよりも、やはり、永松さん@CFWの標題の言葉の重みがずっしりとくるエントリです。

http://sonicbrew.blog55.fc2.com/blog-entry-485.html生活再建と心のケア

>・・・まあこの点はとりあえず認識の相違ということで済ませておきますが、上記で指摘した「番組全体を通して被災された方々の境遇や心情についての配慮があまり感じられなかった」というのは、タイトルの一部でも「失業手当の延長打ち切りへ。」とされているように、雇用保険の給付日数延長が被災地の雇用問題だと強調されていたことについて違和感を感じたからです。

>雇用保険の給付日数の延長によって、パチンコ屋ばかりが混んでいるとか仕事があるのにえり好みしているから求人が埋まらないとか、「識者」と呼ばれる方々からもさまざまな指摘がされているところですが、これまで当たり前に生活していた環境を奪われてその再建から始めなければならない方にとって、雇用保険の給付が受けられる間はまだ見つからない家族を探したり、損壊した自宅や職場の修繕に当たったり、福祉施設が再開するまで家族の面倒を見なければならなかったりと、仕事をする前に「やるべきこと」が山積みの状態です。「やるべきこと」の合間に都合よくパートの仕事があったとしても、パートの賃金では生活できなかったりするわけで、おいそれと手を出すわけにはいきません。中には、そうした膨大な「やるべきこと」を目の前にして途方に暮れてしまったり、逆にこれまで精力的に「やるべきこと」を片付けてきた方がふとその先を考えてふさぎ込んでしまったりという場合もあります。

>たとえ短期で以前やったことのない仕事であっても求人があるんだから仕事すればいいというような言い方をされたところで、被災された方々のそうした状況からすれば「いわれなくてもわかってる」話です。仕事をする前に「やるべきこと」が目の前に山積み状態で仕事ができない方、「やるべきこと」があっても震災によって大事な人やものを失った喪失感にさいなまれる方、「やるべきこと」にも生活の再建にも手をつけられずに精神的に追い込まれていく方・・・こうした方々の心情に十分に配慮する必要があると感じます。もちろん、そうした思いを持ちながらも前向きに仕事をしようという方には仕事や雇用の場を提供する必要がありますし、それが被災した地元の復興につながれば、前に進めない方の生活再建への道も近づいてくるはずです。個人的にはもっと直接的に、医療や介護、保育といった社会保障の現物給付を拡充することで、被災された方々の生活を支援しながら地元の復興に取り組む環境を整備することも必要だと考えていますが。

>番組の中で永松先生は「被災された方の尊厳のためにも仕事が必要」と指摘されていましたので、現地に入って活動する中でそうした生活再建と心のケアの両方を進めなければならないという事情は認識されているものと思います。個人的には、被災地が着実に復興して生活できる状況になっていくことを実感しながらでなければ、被災された方々の心のケアはおぼつかないものと感じています。私自身、震災直後に被災地に入って目の当たりにした光景や被災された方から聞いた話を思い出しただけで、何ともいえない不安感に襲われることがあります。ましてや、被災された方々がより過酷な状況に置かれていたことは十分に配慮しなければなりません。

森直人さんもつぶやいているように、「たいへん重要な指摘」です。

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コメント

ご紹介いただきありがとうございました。

私自身では言葉足らずになってしまうのですが、拙エントリで広く知っていただきたかったことというのは、まさに永松先生の「被災された方の尊厳のためにも仕事が必要」という言葉に尽きています。このことを逆に言えば、今後の被災地の復興は、尊厳を持つことができるだけの仕事をいかに再建できるかにかかっているともいえるのではないかと感じています。

緊急雇用創出事業というと、特にリーマンショック後の制度創設時は「草刈りでもなんでもいいからとにかく短期の仕事を委託せよ」というものだったので、震災後にはその延長線上のがれきの撤去などの事業が多くありましたが、hahnela03さんも指摘されていたように、特に震災直後は被災された方にとって精神的に厳しい仕事しかなかったのが実態だったと思います。

震災から9か月が経とうとし、年末が差し迫るこの時期になって、本格的に尊厳を持つことのできる仕事が求められるようになっており、その重要な分野が社会保障の現物給付ではないかと感じるところです。

なお、「本質的には詰まらぬことども」について別エントリで取り上げていただいておりましたが、見え消し修正は断筆状態のbewaadのやり方を参考にさせていただいるものでして、今回も特に意識したつもりはありませんでした。とはいいながら、見え消しにしてみるとその部分がなくても拙エントリがつながることを発見して、拙エントリでは不要な部分を書いて要らぬ反応をさせてしまったかもと反省しております。bewaadさんが断筆状態に至った経緯を考えると因縁めいたものを感じてしまいますが…

そもそも放送自体がこの部分はなくても成立しそうな気がしましたので、この部分は不要だっ…以下は自主規制いたします。

その見え消しされた中にある「まだまだ半年でも1年でも延長することはかまわない」といった感覚にかいま見える、「お金さえ渡しておれば」という感覚の瀰漫が、現物給付系への敵意や、BIの流行といった現象ともつながっているのでしょうね。

本ブログ繰り返し取り上げてきたテーマとも響き合うな、と感じています。

>現物給付系への敵意や、BIの流行といった現象ともつながっているのでしょうね

現物給付のほうが金銭的に安上がりだと説得できなければ、切込隊長みたいに転向する人は増える。

生活保護の受給者200万人超えとかいうニュースに関する雑感
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2011/03/200-9ec3.html
>最近、雇用調整や産業育成に関する議論を政党や官僚の人たちとする機会が突然増えて、寝る時間やゲームする時間を削って資料を読むんだけど、生活保護というか待機労働力に対する認識が私の中で変わりつつある。一言で言っちゃえば、「まあ、しょうがねえんじゃねーの」って話だけど。
(中略)
何となく感覚ではそういうことなんだろうと思っていたが、実際に計算してみると赤字国債や建設国債、地方債なんかに頼って利益を出していた建設会社を維持することで得られる雇用拡大よりも、そんな非生産的な雇用は要らないから生活保護や失業保険を払って家で寝ていてくれたほうが社会にとっては損失が圧倒的に少ないと。

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