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2011年11月14日 (月)

大内伸哉他『労働法演習ノート』

35514大内伸哉編、石田信平・魚住泰宏・梶川敦子・竹内(奥野)寿・本庄淳志・山川和義著『労働法演習ノート 労働法を楽しむ25問』(弘文堂)をお送りいただきました。

http://www.koubundou.co.jp/books/pages/35514.html

労働法の演習本も最近はいっぱい出ていますが、本書の特徴は、設問の長さでしょう。だいたい4頁に渉って、ショートショートなみのストーリー展開のある設問の文章が示されています。

というのも、これ、実は実際の裁判例をちょいと変えつつ、そのディテールまで再現したような設問になっているんですね。たとえば、冒頭の「ライダー、ピンチ!」。

>小さい頃からオートバイが好きでたまらない本郷翔は、バイクのレーサーになることを夢見てきた。しかし、本郷は、高校卒業後何年か、フリーターとしてバイク便ライダーの仕事をする傍ら、レーサーになるべく挑戦したものの、残念ながら遂にその夢は叶わなかった。それでも、オートバイへの愛着はやむことがなかった本郷は、次第に、バイク便ライダーが趣味を実益をかねた転職と思うようになった。・・・・・・・

そう、ご想像の通り、ここから転倒事故やら、ユニオンを結成して団体交渉を申し入れたりとか、労働法の本らしい展開になっていくわけですが、それで4頁分。ちょっとしたショートショートですね。

>本書は、労働法について、実践的な立場で学ぶ人を対象に執筆された演習書です。「設問→解説→解答例→関連問題」という構成で、学習を進めてゆきます。
 身近にある具体的な事例をやや長めの「設問」にし、それをじっくり読んだうえで、どのような法律問題があるかを見つけ出し、それについて、現行の法律の条文や判例に基づき、法的な解決を模索する力を身につけることを目的としています。登場人物から相談を受けた弁護士としての解答を問い、また相手方にどのように法的な主張をしていくのかを問うなど、様々な角度や立場から、具体的な事例を法的に扱うトレーニングを目指しています。
 労働法を体系的に網羅した22の設問と、3つの総合問題の解答を作成することで、書く力が自然に養われ、知識の整理ができる、独習にも最適の演習書です

目次は次の通りですが、

> 1.労働者性―ライダー、ピンチ!
 2.就業規則と労働契約―ダブルインカムへのこだわり
 3.解雇・退職―リストラはする方もされる方も大変
 4.雇止め・変更解約告知―そんな辞めさせ方ってありですか
 5.採用・採用内定・試用期間―内定は得たけれど
 6.賃金と休職―喧嘩に御用心!
 7.人事考課・降格―出世の夢は露と消えて
 8.配転・出向・転籍―異動の結末
 9.労働時間・休日―怒れる働きバチ
 10.懲戒処分―セクハラを告発したばかりに…
 11.雇用平等―女の不満
 12.ワーク・ライフ・バランス―仕事と家庭のどちらが大事?
 13.労働災害―冬美の悲劇
 14.労働組合―組合執行部に物申す
 15.団体交渉―責任者出てこい!
 16.労働協約―反故にされた労働協約
 17.団体行動―闘いはいばらの道
 18.不当労働行為―分会長はつらいよ
 19.企業組織の変動―買収って労働者のため?
 20.労働契約上の付随義務―技術者の裏切り
 21.紛争解決手段―急がば回れ!
 22.派遣―いったい誰が雇い主?

 総合問題(1)―勝手に給料を下げないで!
 総合問題(2)―組合を変わったばかりに…
 総合問題(3)―女だからといって、なめないで!

最後の総合問題3つは、大内さんの手作りですが、設問だけで答えが付いていません。とりわけ最後の「女だからといって、なめないで!」は、パワハラ、リボン闘争、減給、懲戒処分などがてんこ盛りの設問で、楽しめます。

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