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2011年9月 5日 (月)

『日本人事 NIPPON JINJI』

154020110818084524_m 労務行政研究所より、『日本人事 NIPPON JINJI』をお送りいただきました。ありがとうございます。

記事を書かれているのは、齊藤智文さんと溝上憲文さんの二人です。

http://www.rosei.jp/products/detail.php?item_no=1539

この本については、既に労務屋さんが紹介されていますが、

http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20110829#p1

ここでは、まず、版元の紹介ページに書かれている「熱い」メッセージから、

>本書は大手企業に入社し、会社という未知の世界に足を踏み入れた若者が、ビジネス現場に立ちはだかる様々な障壁を前に、強い意志と実行力で乗り越えてきた半生を描いた物語である。

ここに登場する15人は入社した時代も違えば業種も異なる。唯一の共通点は営業でも開発でもない人事という仕事に身を置く人物たちである。人事の仕事は給与を計算することでもなければ、リストラをすることでもない。その本質は社員個々人の持つ能力を最大限に引き出し“人を活かす”ことにある。社員にやる気を持って仕事をしてもらうにはどうすればよいのか。それを日々考え続けてきた「人を活かす」プロの職人たちだ。

 ビジネスパーソンはこの本から3つのことを味わうことができる。

 1つは一人の“サラリーマン”という枠組みを超え、自分のやりたい仕事を発見し、自分を磨き、自己実現を図るにはどうすればよいのか。その解決のヒントが生の体験で綴られている。

 もう1つは「人を活かす」プロの職人がこれまでの経験を通して培ってきた部下や同僚など「人をやる気にさせる」ノウハウが随所に埋め込まれている。

 さらに上級幹部にとっても必読だ。経営環境やビジネスモデルの変化に対応すべく、決して部分最適に陥るのではなく、経営の方向性を見据えた全体最適の視点で社員をどのように戦力化し、一つのベクトルに導いていくにはどうすればよいのか。実際の体験に裏打ちされたヒントが綴られている。

 登場する人物たちは、ある時は業績不振に悩み、ある時は会社の合併など事業再編の渦に巻き込まれ、またある時は海外拠点に赴任し、現地経営の采配を振るわなければならないという様々な困難な状況に直面している。そして、それを見事に突破した体験の持ち主である。

 ここに描かれた生の記録には、時代が変わっても決して色褪せることがない教訓が数多く詰まっており、職業人生の貴重な糧となるだろう

目次は次の通りですが、

第一章     共感・実行人事

進化と実行 人の力は「仕組み」によって生かされる

株式会社 良品計画 代表取締役会長 松井忠三

共感と信頼 課題解決の糸口は現場にあり

アサヒビール 株式会社 執行役員人事部長 丸山高見

本質を知る 重要なのは、幅広い経験と自分で考える力

東洋エンジニアリング 株式会社 元・人事部長 遠藤勝己

第二章     グローバル人事

人の心をつかむ グローバル化のカギは、やはり「人事」

株式会社 資生堂 人事部部長 高野幸洋

現場主義と思いやり 「明日に向けて今日から」始める

セイコーインスツル 株式会社(SII) 人事総務本部長 石田由美子

答えを実現する仕事 人事は、あるべき姿を論じてはいけない

江崎グリコ 株式会社 総務人事部 人事グループマネージャー 北山 登 

第三章     キャリア育成人事

信条はフェアネス 会社は、個人が活躍できる舞台であれ

公益財団法人 ソニー教育財団  副理事長 桐原保法

競争と戦略 人事パーソンのキャリア形成は、デュアルラダーで

リスカーレ・コンサルティング代表 湯本壬喜枝

いつも「WHAT‘S NEW?」  プロ意識を持ってキャリアの幅を広げる

法政大学大学院 教授 北原正敏

第四章     場づくり人事

中庸の精神 人事はチェンジエージェント。人ひとりを大切に

日本電気 株式会社(NEC) 顧問 秋山裕和

日常の修羅場 “のたうち回る場”をつくる

新日鉄ソリューションズ 株式会社 人事部 部長 中澤二朗

半歩先を行く クールヘッドで考え、ウォームハートで臨む

株式会社 堀場製作所 管理本部人事担当副本部長 野崎治子

第五章     経営人事

社会正義と利益の両立 人事は、常に経営と向き合う

財団法人 直島福武美術館財団 事務局長 金代健次郎

“汗を流す”社員に光を当てる  会社の成長の時間軸を見極め、経営に向き合う

株式会社 テイクアンドギヴ・ニーズ 取締役 桐山大介

人事は経営 一体意識を常に持ち続ける

トヨタ自動車 株式会社 常務役員 吉貴寛良

実は、かなりの方が人事担当として活躍された大企業から独立されたり関連会社等に移っておられるので、この肩書きだけではちょっとわかりにくいところがあります。

どれもそれぞれに興味深いですが、やはり新日鐵で円高不況の中のリストラに取り組んだ中澤二朗さんの「日常の修羅場 “のたうち回る場”をつくる」は、迫力があります。

あと、アサヒビールの丸山高見さんのところでは、人事よりもむしろ労組専従時代のエピソードが大変面白い。若き「血気盛んな」丸山さんが組合のオルグとして各支部長と激しくやり合っていたころ、

>そんな丸山氏が、深く内省を強いられる場面に遭遇する。中央執行委員会の席上、支部幹部との打ち合わせの報告を求められた丸山氏は、支部と認識が会わないことについて、特に支部長とのやりとりを細かく説明した。そして、「支部長の発言は明らかにおかしい。自分は決して間違っていないと思います」と訴えた。ただし、自分の主張は正しいと思いつつ、内心は「お前、違うだろう」と言われることを覚悟していた。ところが、丸山氏の言い分をじっと聞いていた委員長は、「丸山、お前は正しい」と言った。その瞬間、「全身から一挙に汗が噴き出た」という。

>「『お前、違うだろう』と言われると思っていたら、『お前は正しい』と言われました。その瞬間、『ああ、俺は間違っていたな。俺は支部に何しにいったんだろう』と思いました。営業で言えば、得意先に行って喧嘩をしてきたみたいなものです。得意先の気持ちを掴んで、アサヒを売ってもらうのが営業です。同じように、労組での私の役割は、『支部と一緒になってやろうぜ』と言う状況を作り出すことがミッションではなかったか、と。にもかかわらず、論理で喧嘩するばかりで、自分は一体何を目的に行ったのだろうと思いました」

これは、もう人事や労組を超えて、人間が人間を説得するというのはどういうことなのか、という本質的な問題に触れていますね。

心に沁み入りました。

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