フォト
2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« ゆうこりんの労働者性 | トップページ | タレ・スポの労働者性と育成コスト問題 »

2011年9月23日 (金)

緊縮財政を喚いてきたのは増税派ではなく減税派だろう

典型的なお茶会的「りふれは」の言い方だな。

http://diamond.jp/articles/-/14124(国を挙げた“増税万歳状態”の異常 クルーグマン教授の緊縮財政批判に耳を傾けよ)

よくぞ言うな。クルーグマンの思想と反対のことを喚いてきたのが、公共叩き、福祉叩きの揚げ塩風「みんなの」「減税」「りふれは」諸氏ではないか。

日本で減税を唱える党派の一体誰が、公共サービスを守ろう、社会保障を守ろうと言ってきたというのか。

ムダだムダだぶっ潰せの大合唱の先頭を切ってきたのが、日本のお茶会こと、揚げ塩風「みんなの」「減税」「りふれは」だろうが。

「減税」イコール「小さな政府」イコール「公共サービス・福祉潰し」というここ二十年来の日本の政治イデオロギーの配置状況の中で、なんとかそれらを維持したいという必死の思いの人々が(ある種財務省との呉越同舟的に)「増税」を訴えてきたわけで。

現に社会のあちこちで上がっている悲鳴を聞かばこそ、ありとあらゆる公共サービスを叩き潰して「小さな政府」を唱道してきた連中が、よくぞこういう理屈を言えたものだ。恥を知れ、と言いたい。

(念のため)

クルーグマン本人の減税派お茶会批判を:

http://econdays.net/?p=4957(クルーグマン「社会契約」(NYT,2011/09/22))

>今週,オバマ大統領は当たり前のことを言った:アメリカのお金持ちは,長期の財政赤字を減らすためのコストを分担すべきだ,というのがその発言.彼らは,おどろくほど少ししか税金を払っていない.ところがポール・ライアン下院議員みたいな共和党員たちは,やれ「階級闘争を仕掛けるのか」だの,金切り声をあげて反応した.

もちろん,そんなことはない.その真逆で,階級闘争を仕掛けているのは,ぼくらの財政を持続可能にする負担から超お金持ちを免除したがっているライアン氏みたいな人たちだ.

・・・・・・・

続きはリンク先を

(追記)

ほぼ同趣旨と思われるdongfang99さんの発言:

http://d.hatena.ne.jp/dongfang99/20110923地雷を踏むような状態

>・・・だからもし、財務省寄りの政策を批判したいのであれば、まず「無駄の徹底した削減」という論理そのものに厳しい批判を加え、それに対して財政出動と再分配強化の必要性を強力に主張すべきであるが、残念なことに需要を重視しているはずの金融政策論者ですら、なぜか増税策に対する批判ばかりに(正直言って無駄な)労力を使っていて、傍目には需要創出という本来の目的がかすんでしまっている状態である。

その通りですが、わたくしの目には、ある種の人々は実は「財政出動と再分配強化の必要性を強力に主張」するどころか、公共サービスや福祉を叩き潰すことが目的なのではないかとすら思われるような言動を繰り返していますからね。

そういう連中をわざわざ、松尾さんなどまっとうなリフレ派と区別するために「りふれは」と記号化しているのに、こう書かれるとまるで自分が攻撃されているかのように思いこんで苦情を言う人が絶えないのが不思議です。

自分が「財政出動と再分配強化の必要性を強力に主張」する側だと思う人は、「りふれは」という記号にパブロフ犬よろしく反応する必要などこれっぽっちもないのにね。

« ゆうこりんの労働者性 | トップページ | タレ・スポの労働者性と育成コスト問題 »

コメント

日本は増税と財政支出拡大が同時に発生するので、随分と欧米とは状況が異なりますね。

多分苛立ちで書かれたエントリでしょうがひどい内容になってます。

景気上昇局面時の減税は、支出が増えて税収にプラスに働くよ。実際いざなぎ景気末の2007年が最近では税収が最も多く54億だった。
増税は逆に支出が減少し税収にマイナスに働く可能性がある。
例えば、橋本内閣時の消費税増税。(1997)

経済学的に見ればクルーグマンの主張は正しいですよ。
今回の増税が実現すれば、雇用悪化しGDPが減少し経済は失速するが、財務省が自分の取り分(公共・福祉財源)だけは先にとっとこうとした方針ですね。
今回の増税で公共・福祉で食ってる人は増税で生き延びられるが、雇用状況が悪化しそれより大量の人(新卒を中心に)が新たに収入の糧を失う状態になります。

しかも消費税増税でのしわ寄せは貧乏人(若者)なので、かっての利益者(金持ち・大企業)と今回の被害者が異なるので今回のエントリは問題の本質を見えていないと思います。

本当にすべき税制改革は過去の減税により蓄えた金持ち・企業に金を吐き出させるための内部留保課税なんですが、所有権の概念上無理そうですね。

りふれ派は、相関図などを得意にするようだが、社会実情データ実録のような図はつくってくれない。
世界標準で小さな政府なのに、これ以上、どうにかするには、社会保障か地方交付税(それも社会保障につかれわれている部分が多い)を削るしかないということを言えば、皆、りふれ派の真実に目覚めるのでは?
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5194.html
あと、大好きな公務員給与も。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5193a.html
なお、復興の財源は1回の話であり、いかようにもなるはず。経済に影響を与えない増税ということであれば、相続税がりふれ派からもっといわれるべきだが、りふれ派は本質はたぶん金持ち・外資系(ヘッジファンドを含む)大好きの集まりだから、そうはならない。
本丸は社会保障のはず。復興財源をめぐる最近の議論は、残念ながら少しずれているように思う。

>>ionさん

hamachan先生が怒っているのは民営化、小さな政府を持ち上げたり、公務員バッシングをしてた人たちにに対して
即ち減税を主張する人全てを批判しているのでは無く、特定の一派に対して批判しているのだと思います。
hamachan先生は「りふれは」と書いていますが「リフレ派」全てを批判してる訳ではありません。(過去のエントリーを参照されたし)

同じ減税を主張する人であっても少しでも経済的弱者に負担をかけずして、社会保障を充実させたいと思ってる人はhamachan先生の批判の対象には入っていないと思います。

 96年,97年,98年の消費税・所得税・法人税を比べれば、橋本内閣の消費税増税で税収が減ったというのが疑わしい、すくなくとも直ちには信頼しづらい説だと思うのですが。特に97年はアジア通貨危機の時期とかぶってますし。

 増税したら税収が減る、減税したら税収が増えるというブードー経済学的主張を鵜呑みにするのはどうかと。

 それと、増税分が再分配のために使われるなら、基本的に景気に中立でしょう。あくまで増税の効果は、使い道によって決まるのです。消費税率の高い北欧は万年不況国家だとでもいうのでしょうか。

>ionさん

「ひどい内容」と仰る前に、エントリの趣旨をよく理解された方が良いかと思います。

まず、「経済学的に見ればクルーグマンの主張は正しいですよ」と仰ってますが、本エントリのどこかにクルーグマンが間違っているとでも書いてあるでしょうか?
本エントリに書いてあるのは「クルーグマンの思想と反対のことを喚いてきたのが「みんなの」「減税」「りふれは」(リフレ派に非ず)諸氏」ということですから、反論の前にionさんの基本的な認識が少々ずれているように思います。

また、「いざなぎ景気末の2007年」というのは誤りではないでしょうか。いわゆる「いざなぎ越え」のことを仰りたいのでしょうか。
たとえそうだったとしても、2007年の税収からもたらされる結論は「景気上昇が税収増をもたらす」であって、「減税が税収増をもたらす」ではありません。減税が税収増をもたらすことを立証するには、2007年までの景気上昇が、減税を主要因にしたものであることをまず立証する必要があります。

いずれにしても、ionさんのコメントは、本エントリに対する批判としては少々ずれているように思われるのですが…

スティグリッツ、クルーグマンも新自由主義の論者にかかれば、自己に都合のいい所だけを引用されて彼らの主張の本質である新自由主義に対する批判は無視されてしまう好例ですね。
特に岸博幸はかつて竹中平蔵のもとで働いてきたのですから、いつのまに構造改革派から「りふれは」に転向したのか、説明責任を果たしてほしいものです。それとも小さな政府こそが経済学的に正しいという宗教的信念を正当化するためなら、そのようなことはささいなことにすぎないのでしょうか。

>ただ、救いはあります。与野党の双方を通じて、特に若手の政治家の方にはクルーグマン教授の主張に近い真っ当な考えを主張する人が多いということです。

増税をしたくない言い訳として「りふれは」に賛成する人々と一緒にされてはクルーグマン教授もいい迷惑でしょう。

acespecさん

私は「りふれ派」ではないけど、税収を増やす方法として途中までは「リフレ派」を推進してます。
減税やりつくしたんで、もう実現の可能性は低いかなとも思いつつ、一応まだ金融緩和策と社会保障費対策が残ってるのでそれ待ち。

スタンスは「勤労者(庶民サラリーマンレベル)と将来世代に優し
い税制を求める派」です。
(将来世代が絡むので矛盾が入りやすい立場です。)
その意味で「小さな政府」派の一人だと思います。

相続税増税は基本賛成ですよ。長期デフレでは今の税率と幅広い控除ありでは安すぎます。
(例えば10億の遺産を息子が相続した場合、控除等考えると約4億相続税がとられますが、残った6億を(手頃な株で)2%年で運用すれば25年後には10億に戻ります。しかもデフレならその時の価値の方が高くなります。つまりあまりリスクなく、金持ちは金持ちです。)
個人・企業の内部留保課税(実現できれば)も賛成ですよ。

>増税したら税収が減る、減税したら税収が増えるというブードー経済学的主張を鵜呑みにするのはどうかと。
常にではありません。
ただデフレ化での増税は、益々経済が縮小してデフレが加速するため絶対にやってはいけない政策です。金持ちのみがより金持ちになります。インフレ時に増税しなくてはいけないと思います。

>増税分が再分配のために使われるなら、基本的に景気に中立でしょう。
経済学で悪いんですが、増税を再分配したとしても、死加重(税額がある分社会全体の取引量が減る)が発生する分、中立的でなく景気にマイナスになります。

それに社会保障での再分配は上記に書きましたように、現在の日本で低所得者(若者)→高所得者(高齢者)になってるので高齢者は資産を益々貯めこむことになります。
日本の社会保障費の収入と支出は逆進制になってしまってます。
その上、消費税も逆進制です。
しかも今回の増税案は食料品低減税率があまり考えられてません。(もし実現したらOECDの主要国の中で食料品に10%以上課税することになる国は日本とスウェーデン、オーストリアとあと1,2カ国だけになります。)

>増税の効果は、使い道によって決まるのです。消費税率の高い北欧は万年不況国家だとでもいうのでしょうか

育児より高齢者中心の日本の社会保障では使い道が固定化されていて、このまま北欧モデル(法人税EU内最安レベル、所得税56%、消費税25%、相続税廃止)に向かうと子供を作れなくなります。
法人税が下がったので残った企業でサラリーを得ている場合は、まさに活かさず殺さず状態になり、サラリーマンはしんどいです。

色々書きましたが、まず金融緩和、次に社会保障費の支出の改革(高齢者が自腹ではらうように)。逆進制をやめてほしい。
社会保障費支出は老人医療・年金ではなく、低所得者へのばらまき型がベストです。

自分で書いてて打てる手が少なくて、がんじからめで税金の奪い合いでホント嫌やと思うわ、先輩方もでかいツケ回してくれたわ。自分の子供に何でこんな負担回したとか言われたくないわ。

ionさん

 おっしゃることは分かりました。単なる増税反対論者ではないようで、理解できる部分もあります。
 
 しかしどのみち、社会保障の充実にしろ、低所得者への"バラマキ"にせよ、どんな再分配政策でも原資(=増税)が必要なことは代わりありません。それと、死加重の問題は、どのような社会厚生関数を良しとするかで変わるでしょう。

 消費税の逆進性については、権丈先生の勿凝学問46のp.8を参考にして下さい。 http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare46.pdf
 たとえ逆進性が強いといわれる消費税であっても、それが再分配に使われるならば、累進的になることが分かります。
 食料品に対する消費税非課税も一案ですが、資源配分が歪むという問題があります。そのため、ionさんの言うように低所得者への"バラマキ"の方が効率的だとは思います。
 私が言いたいのは、低所得者への再分配のための財源が消費税であっても問題ないということです。

それと、増税とインフレ政策は必ずしも対立するものでもありません。例えば毎年2%ずつ消費税をあげると決定すれば、インフレ期待を作り出せるという議論もあるのです。

 私もそうですが、おそらくhamachan先生もインフレ政策自体には別に反対じゃないと思いますよ。ただ単に、小さな政府=社会保障の削減=減税を訴える人を支持できないこと、それを放置するリフレ派を支持しがたいです。

資産に課税するといいのではないかと思います。
高齢といっても金持ちばっかりじゃないし、若者といっても貧乏人ばかりではないので、「社会保障での再分配は、現在の日本で低所得者(若者)→高所得者(高齢者)になってるので高齢者は資産を益々貯めこむことになります。」というように単純に定式化してしまうのは良くないと思います。

>>specさん

>>たとえ逆進性が強いといわれる消費税であっても、それが再分配に使われるならば、累進的になることが分かります。

と言ってもやはり私を含めて増税案の中でも消費税の増税は一般人には中々理解し辛い思います。その辺権丈先生も分かってはいて、まずは相続税の様に比較的理解を得やすいところから
増税し、消費税の増税は順序で言えば後の方ですべき主張されているのでしょう。

社会保障なんて必要ない。
経済的弱者の名の下、政府を通してのただの泥棒じゃないか。
今までも将来も、何の役にも立たない要介護者や老人を救っても何になるっていうんだ。
雑草でも食ってればいい。

働いて税金納めても、感謝さえされない。
真面目に働いた分ストレス溜って早く死んで、適当に生きた人間が長生きしていつまでも年金暮らしをする。
社会保障なんて充実させるな。
働くのがアホ臭くなるわ。

>>specさん

私は権丈氏より八田達夫氏の消費税批判のほうが納得できる。

消費税が導入されたのは平成元年。
そのとき景気が悪くなるどころかさらに加熱していきましたけど。(バブル)

少なくとも消費税の増税がただちに景気悪化につながるという明確な証拠はないはず。

ヨーロッパで消費税(付加価値税)の税率が上がったから景気悪化したなんて事例ないと思うが。

消費税の増税が常に景気悪化につながるなんて誰も書いてない。経済縮小につながるとのみ書いてる。
だから消費税増税は好景気で経済に余裕のあるときのみ採用が鉄則。

消費税の増税を景気後退局面で使うの場合、さらなる景気悪化につながるって言ってるの。
(付加価値税含め)増税を景気後退局面で行った馬鹿な国なんてあまりないから。

所得再分配派も消費税でも、逆進性を再分配でなくすことは理屈の上では可能だかけど経済縮小までは否定できてない。


>1%ずつの消費税増税で経済は復活?
いくつ前提条件必要なの、これ?言ってる方も無理がわかってるんだろ。
日本の貯蓄率が20%だったのははるか昔。今はアメリカと同水準。持ってるのは資産家だけ。
その資産家の消費が来期の1%増税を見越して使うから今期消費が伸びる?
①この資産家の消費が確実に行われ、
②そして労働者の消費冷え込み総量よりが大きい必要がある。
③政府増収分が公共投資のみに使う必要がある。
(貧困層に子供手当のように渡してもその分が貯蓄に回るだけで消費は伸びない、債務返還分なんてもってのほか)


復興財源案も所得税と法人税、個人住民税、たばこ税の増税で決着がつきそう。
結局、消費税(これは少しいいが)も相続税も固定資産税もなしで、現役世帯(のうち勤労者)がほとんどの負担を追う事ににった。

あとこのブログは時間差があって議論がずれるので、もう来ません。

もともと消費税を導入したのは中曽根内閣で、なぜ彼が消費税を導入したか考えた方が良いのでは?

中曽根内閣はプラザ合意により円高ドル安に誘導することを了承した。
1ドル=240円から120円に急激な円高となり、円高不況を引き起こした。
中曽根内閣は円高による日本の経済成長がとまり所得税による税収が減ると考えたから、税収を補うために消費税を導入した。

防衛費の1%撤廃も同じ。
GDPが縮小して分母が小さくなれば、防衛費が現状維持であっても、自動的に1%突破してしまう。
経済事情に合わせて防衛費を縮小する気は中曽根内閣にはないから、1%枠撤廃が必要だった。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 緊縮財政を喚いてきたのは増税派ではなく減税派だろう:

» 増税賛成のクルッグマンと、増税反対の岸博幸 [ニュースの社会科学的な裏側]
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の岸博幸教授がノーベル賞経済学者クルッグマンが緊縮財政に反対していることを取り上げ、欧米以上に日本の経済財政運営に対する批判として的を得ており、日本で議論されている増税が問題を悪化すると主張している(ダイヤモンド・オンライン)。... [続きを読む]

« ゆうこりんの労働者性 | トップページ | タレ・スポの労働者性と育成コスト問題 »