だから、その「偽装請負」とは違う
琉球新報の記事ですが、結構重大なことが書かれています。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-182070-storytopic-236.html(原発で「偽装請負」 県出身者ら証言)
>深刻な事故となった東京電力福島第1原子力発電所など、全国各地の原発で被ばく作業に従事する原発労働者の一部が「偽装請負」の形態で労働していることが、25日までに複数の元原発労働者の証言で明らかになった。勤務先の4次、5次の下請け協力企業からさらに仕事を請け負う形で、個人事業者として名前だけの「ペーパー会社」をつくらされて独立していたが、仕事の内容は従来のままだった。最も安全性が求められるべき原発で、使用者が実質的に労働者を雇用していながらも雇用保険や被ばくの責任を免れるため、「請負」や「委託契約」の形で働かせるというずさんな労働環境の実態が浮き彫りになった。
言うまでもなく、これは大問題です。でも、なぜどうして何事が大問題なのか、この記事を書いた記者自身もよく分かっていないようです。
><用語>偽装請負
契約上は業務請負だが、実質的には労働者派遣の状態。実際の請負は業務を丸ごと委託されるため、派遣先企業の指示で働くことは認められていない。派遣先企業が労働者を使いやすいよう、直接指示して働かせるケースがあり、企業へ労働者を送り込むだけの実質的な派遣業となってしまう。雇用主が行うべき社会保険や労災防止などの責任の所在があいまいになる弊害が指摘されている。
違うって!!!
その「偽装請負」は、数年前にマスコミが大騒ぎしたけど、実は本質的には大問題じゃない。派遣だろうが請負だろうが、労働者は労働者。労働安全衛生法も労災保険法もちゃんと適用される。問題なのは、誰がその使用者としてきちんと責任を果たすのか、というところで、そこが曖昧になりがちという問題はあるとは言え、この記事で問題にすべき大問題とは次元が違う。
この記事の「偽装請負」ってのは、労働者を労働者ではないことにしてしまう、労働者に適用されるべき労働者保護が、根っこからそもそも適用されなくなってしまう、という問題なのですよ。そんなに高い放射線を浴びても自己責任、将来白血病になっても自己責任。そういうあってはならないことがまかり通っているとしたら、それは大問題でしょう。
あーあ、何でこの期に及んで、改めてこういう初歩的な解説を書かなきゃいけないのか・・・。
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偽装派遣で…
http://anond.hatelabo.jp/20111003111721
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でも、最後の一文が気になった。どの募集要項にも
「上位会社の社員として勤務可能な事。」こんな感じの事が書いてある。
よく話を聞いてみたら、こういう事だった。
某有名企業>派遣業者>親ブローカー>子ブローカー>SEさんの会社>俺
の流れになるので、間に入る会社にマージンが落ちる。
けど、法令の関係で?おれは派遣会社の社員、という事にして派遣先の企業で
働く事になるそうだ。聞くと、この方式でSEさんの会社は結構稼いでいるらしい。
見かけ上は「某有名企業>派遣業者>(派遣業者の社員である)俺」になるんだね。
何の保証もなく、マージンだけ取られて、それでも働き口がないよりはマシ。
というエンジニアを食い物にしている。そう感じた。
でも、俺も食って行かなければならないので「へぇ~上手い仕組みがあるもんですねw」
とか言って、働く事に。
なんだかとっても気持ちが悪い・・・
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投稿: 匿名 | 2011年10月 4日 (火) 23時36分
http://anond.hatelabo.jp/20101220230705
”新規事業を立ち上げるのでそちらに移って欲しいといわれた。2万アップするしというし、断るとクビなのは明白なので移ることにした。
が、2万アップしたとはいうものの、実際会社にはまだ入れてもらえず、個人事業主?のように扱いになり、”
ペーパー会社と雇用形態についての
(エスノグラフィ)
投稿: しゃくち | 2012年4月11日 (水) 06時36分