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2011年9月 2日 (金)

仁平典宏ボランティア論@『POSSE』

Hyoshi12 ということで、『POSSE』12号が届きました。ありがとうございます。

>撤収される避難所、再開する漁業、発表される復興計画……。
被災地の復興は、着々と進みつつあるように見えます。

しかし、被災者、特に仮設住宅に入居した都市の被災者は、徐々に「不可視化」され、貧困に陥ることが予想されます。
被災地でいったい何が起きているのか?
これからの被災者支援のために、ボランティア・NPOは何ができるのか?
『POSSE』最新号では、こうした実態や課題を、被災地の現場で活動するNPOスタッフのルポや取材から浮き彫りにしていきます。

一方、震災によって貧困問題が「再不可視化」されはじめています。
しかし、これから被災者が直面するのは、まさにこれまでの日本の社会保障や地域政策の欠如の問題です。
『POSSE』最新号は、その社会構造を浮き彫りにし、貧困問題と被災者支援の連続性を明らかにしながら、被災者支援に不可欠な普遍的な社会保障について問題提起します。

内容については、先日本ブログで紹介したばかりですが、念のため改めて挙げておきますと、

●特集 復興と貧困

後藤道夫(都留文科大学教授)
「脱原発、震災復興になぜ福祉国家構想が必要か」

被災者救援・生活再建のために
普遍的な社会保障が必要


岩田正美(日本女子大学教授)
「震災と社会的排除」

被災者が陥る、貧困と社会的排除
ボランティアにどのような支援ができるのか


塩崎賢明(神戸大学大学院教授)
「阪神・淡路大震災の失敗を繰り返す仮設住宅問題」

被災者にとって重要な「仮住まい」の段階
孤立する被災者に行政とNPOは何ができるか


稲葉剛(NPO法人自立生活サポートセンター・もやい代表理事)
「「再不可視化」される貧困」

震災で「貧困ブーム」は終わり?
被災者と野宿者を区別せず、生存権概念拡大の運動を


仁平典宏(法政大学准教授)
「ボランティアは何と向き合うべきか」

「市場の時代」と「市民の時代の果て」の震災に、
市民と行政はどうやって手を組むことができるのか


野川忍(明治大学法科大学院教授)
「震災後の雇用法制度改革をどう考えるか」

失業の緩衝装置の整備と
労働組合・NPOへのアクセス保証を


濱口桂一郎(独立行政法人労働政策研究・研修機構特別研究員)
「原発作業員の安全衛生は守られているのか」

労働者の代表がいない立法手続、
被曝線量が蓄積されない労災補償?

今野晴貴(NPO法人POSSE代表)

「震災によって顕在化した政策転換の必要 労働市場問題と生活保障政策の連続性」
共同性の解体と福祉の不在が生む貧困
被災者や失業者は「特別」なのか

渡辺龍(河北新報記者)

「津波が流し去った地域産業 南三陸町取材の現場から」
現状維持でも単なる規制緩和でもない、
沿岸部の復興はいまどうなっているのか

渡辺寛人(仙台POSSE事務局)

「仙台市における被災者支援の現場から」
避難所の外側、「みなし仮設」……
〈福祉の真空地帯〉が生まれる実態

遠矢恵美(ライター)

「震災・原発問題で困窮学生が増加? 震災が浮き彫りにする被災学生の現状とは」
仙台で被災者支援をした学生の声を多数紹介

本誌編集部

「被災地で若者のボランティアは何を考えたか」
山積みの瓦礫、高台移転を求める住民
市場と規制、地域産業の新しい関係性を問う

本誌編集部

「復興特区と原発事故以降の農漁業をどうするか」
山積みの瓦礫、高台移転を求める住民
市場と規制、地域産業の新しい関係性を問う


植村邦彦(関西大学教授)
「労働と思想12 ジョン・ロック――労働が所有権を基礎づける?」

自然権、社会契約における労働の意味
なぜ「家僕」は「人民」ではなかったのか


熊沢誠(研究会「職場の人権」代表)
「連載 われらの時代の働きかた 非正規雇用とキャリア分断」


川村遼平(POSSE事務局長)
「連載 労働相談ダイアリー ブラック企業を「辞めさせてもらえない」」

わたくしも原発作業員の安全衛生問題について書いておりますが、それはともかく、まず本ブログで紹介しておきたいのは、仁平典宏さんの講演録「ボランティアは何と向かい合うべきか」です。

この中に出てくる「市民の時代の果て」という言葉が、まことに象徴的だな、と感じました。

阪神・淡路大震災で「市民の時代」が始まって、

>もう政府は頼れないけど、これからは市民の時代だという話が盛り上がりました。これ以降ずっと、「公」はダメ、「民間」が良いという図式が続いています。

>さらに、民主党政権では「新しい公共」が旗印になり、市民の皆さまの力をお借りしますと言うことで、これまで行政が担ってきた部分を、市民セクター、NPOがやることになりました。

ところが一方、

>ゼロ年代はいわゆる「ネオリベラリズム」の時代といわれました。

>・・・こういった動きに対して、ボランティアやNPOは本当は闘うはずなんですが、日本ではボランティアやNPOを進めていた人たちこそが、ネオリベラリズムを進めていました。

>市民にしろ、ネオリベラリストにしろ、両方とも大きな政府が嫌いという点で一致していたんです。・・・だから、今のボランティアやNPOが好きな人の中には、市民社会を自立化する方に頑張り、社会権をちゃんと保障することからは関心はなくなり、国なんて小さい方がいいと思っているような市民も結構います

>・・・しかし、政府を叩いていれば良かった阪神・淡路大震災からは、時代が一つ進んでいるので、もうちょっと慎重に、戦略的にやらなくてはいけないという気がしています。

このあとは、東北地方のさまざまな状況を語りながら、

>・・・だから、政府を叩くだけではダメで、しっかりと公的財源を確保しながらやっていかなければならないと言うことが、今一番気になっています。

>・・・この問題を解決する上で、支援者は、炊き出しのようなサービス提供活動に加えて、社会権の公的保障という問題に踏み込まざるを得ません。

>自分たちができることを探りつつ、行政セクターや市場セクターにも働きかけていくという多角的な活動が、被災した方の自律的な復興をサポートし、孤独死などの問題を防ぐ重要な点だと思います。

と論じています。

こういう社会権の公的保障という話に対応するのが、冒頭の稲葉さんの講演などになるのでしょうね。

そちらなどについては、まあ徐々に。

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