増税に反対することは悪趣味に見える@FinancialTimes
イギリスのフィナンシャル・タイムズ紙の記事の訳が日経に載っています。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE0E5E2E0968DE0E5E2EBE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2([FT]密かに富裕層からカネを搾り取る日本政府 )
>最高税率を巡る議論が米国と英国で白熱する中、日本の当局は異なるアプローチを採用しているようだ。密(ひそ)かに富裕層からカネを搾り取るのだ。・・・
>・・・日本の政策当局者たちは少なくとも、最富裕層への増税案を巡ってオバマ米大統領に浴びせられている「階級闘争」の批判を免れている。・・・
>裕福な納税者は、臨時増税についてあまり騒ぎ過ぎない方が賢明だろう。何しろ、国内総生産(GDP)の17%相当しか徴収しない税制(先進国では最低水準に数えられる)にとっては、復興増税など微調整にすぎないのだ。
3月11日の大震災に直面して冷静な態度を示し、世界中の称賛を集めた東北の被災地住民の苦しみを和らげるための増税に反対することは、悪趣味に見える。
富裕層の増税を支持する最善の説の1つは、それにより、すべての所得階層が運命をともにしていることへの国民の信念が深まる可能性があることだ。幸いなことに日本はまだ、米国の一部都市を台無しにしているような犯罪が多発する立ち入り禁止地域や、今夏英国各地に広がった暴動などがない国だ。
野田佳彦首相は今月、中流階級からこぼれ落ちる人々の「あきらめはやがて失望に、そして怒りに変わり、日本社会の安定が根底から崩れかねない」と述べ、社会の安寧が保証されているわけではないことを示唆した。
最高税率を払っている納税者の多くはきっと、弱含みの景気回復への懸念から臨時増税が少なくとも先送りされることを期待しているだろう。だが、日本の悲惨な財政動向は、全般的な増税がほぼ避けられないことを意味している。今回の増税計画は、富裕層に税金をより多く払わせようとする最後の試みにはならないだろう。
依然として、一部ネット上及び一部政局方面では増税叩きを至高の政治目標に掲げる人々が後を絶たないようですが、日経とは比べものにならないくらい世界の資本主義オピニオンリーダーであるフィナンシャル・タイムズ紙の目から見ても、「騒ぎすぎない方が賢明」に見えるようですね。
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