残業だろうが前業だろうが時間外労働に変わりはないのですが
なんというか、労働法リテラシーが少しはあって十分にはないと、こういう変な話になってしまうのでしょうか・・・。
http://blogs.itmedia.co.jp/itbar/2011/08/post-0c2c.html(これからは残業より前業の時代!?)
>変わった会社の仕組みを聞きました。
こういう会社が最近増えているのでしょうか。
どんな仕組みかというと、定時には退社を絶対にしなくてはいけない、ただ朝来て仕事するのは問題なし。
朝働いていた分のお金も払われる残業ではなく、前業?!になっているそうです。
その人は仕事が終わらないから朝7時ごろ出社して仕事をしているそうが、みんな朝起きれる訳がなく、半数の人は定時の少し前に出社されているそうです。
そのおかげで会社の経費は削減され、効果は抜群で大成功だそうです。
一方、社員の方からすると給料は減るわ、朝に早く起きないといけないわで苦情がいっぱい出ているそうですが。。。
いや別に、会社の方針として残業より前業を勧めるのは結構ですが(少なくとも電気代の節約にはなるかも知れない)、もしかして残業には残業代を払わなければいけないらしいけれども、前業だったらその必要はないという思いこみでこの記事を書いているとしたら、いささかミスリーディングということになりますね。
いうまでもなく、残業だろうが前業だろうが、時間外労働であることに変わりはないわけで、働いた時間に対して賃金を支払うべきであるという点においては何の違いもありません。もし裁量労働制であるなら、残業だろうが前業だろうが同じように払う必要はないわけで、要するに残業を前業にすることによって労働法上の扱いが変わるなどという馬鹿げたことはあり得ないわけですが、なぜかこの会社は、そのように思いこんでいるようなのですね。
こういうのをみると、やはり労働法教育の必要性を痛感するわけですが。
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