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2011年8月15日 (月)

原発は労働法の治外法権か?

昨日の赤旗の記事ですが、

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-08-14/2011081401_01_1.html(原発作業員被ばく線量 福島第1は「別枠」 他の原発ではゼロから従事 保安院・東電の暴走)

>東京電力・福島第1原子力発電所事故の収束のための緊急作業に従事した作業員の被ばく線量の限度をめぐって、別枠扱いが行われていることが関係者の証言で分かりました。厚生労働省は「別枠」を認めておらず、行政指導に反するとしています。

>問題の「別枠」は、被ばくした作業員の作業場所を第1原発から他の原発に変更する際の放射線業務従事者登録などの手続きで、「福島第1原発での被ばく線量は別枠扱いになった。(被ばく線量は)記載されない」との対応をとっているというものです。

>これにより福島第1原発での緊急作業で高い線量の被ばくを受けても、他の原発作業では被ばく線量がゼロからのスタートになります。

>別枠扱いを証言した作業員によると、東電柏崎刈羽原発(新潟県)への移動に関連して、内部被ばく検査を受け、放射線業務従事者登録手続きをした際に、担当者から別枠扱いを告げられたといいます。

>東電は、本紙の取材に対し「別枠については厚労省の見解をもとに実施した」(広報部)としています。厚労省の見解に別枠を容認する文言はありません。関係者は「東電と原子力安全・保安院の都合の良い解釈による暴走だ」と批判します。

さすがに、原発は労働法の治外法権とでも心得ているのだろうか、と言いたくなりますね。

この問題、法制的にはすでに4月末の時点で一応決着がついていたはずなのですね。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-4a52.html(累積100ミリシーベルト超で原発作業5年不可)

>>このため東電は基準緩和について、原子力安全・保安院と協議を開始。松本氏は「線量は上がれば上がるほど、健康への影響が出るとは思っており、保安院とよく相談したい」と述べた。保安院の西山英彦審議官は「現実的な解決策を考えるべきで、厚労省とよく協議している」とした。

>「別枠」ねえ。「作業員確保」という目から見れば「別枠」に入れてしまえばそれで済むのでしょうけど、身体は別枠になるわけじゃなく、同じ身体に放射線が注ぐわけなんですが。紙の上で別枠にしてしまったからといって、労災補償上の線量計算まで別枠になるわけではないのです。

まあ、経済産業省的には、そういう議論は「現実的な解決策」ではないのかもしれませんが

>>厚生労働省は28日、東京電力福島第一原子力発電所の緊急作業で累積被曝線量が100ミリ・シーベルトを超えた作業員は、同原発での作業期間を含む5年間、他の原発などでの放射線業務に従事させないよう、全国の労働局に通達した。

>身体に別枠の身体はないのですから。

どうしても回らないというのであれば、震災時の緊急対策として累積100ミリシーベルトの上限を引き上げるという議論はあり得るのかも知れませんが、「別枠」というのは、いかにも人間の生身の身体を抜きにした紙の上の議論と言うべきでしょう

原子力発電所は別段(かつて吉田内閣時に増産のために炭坑を労働基準法の適用除外にしたように)労働安全衛生法の適用除外にはなっていませんので、労働安全衛生法に基づく電離放射線障害防止規則がそのまま適用され、その適用のあり方について、原子力安全保安院が勝手な解釈をすることが出来るようにはなっていません。

ところが、どうも東京電力にとっては、電離放射線障害防止規則をどう適用するかについては、権限のない原子力安全保安院の云うことを聞いていればいいと考えていたようです。

事実上、治外法権でやってきた頭を、そう簡単に切り替えるのは難しいということなのかもしれませんが。

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