タイムスリップ大作戦
今から430年前に、サンケイ新聞で正論を担当していた人が、突然タイムスリップして現代にやってきて、フジテレビの前で
「フジテレビは韓流をごり押しするな」
「我々は韓国のドラマなんか見たくないぞ」
などとシュプレヒコールをあげている連中を目の当たりにしたら、まず間違いなく、
>こいつらは左翼に違いない。我が同盟国の韓国を目の仇にして、我がフジサンケイグループに押しかけてくるとは、とんでもない極左野郎どもだ!
と思うに違いありません。
だって、その時代のものごとの文脈からすれば、それ以外に解釈のしようはないのですから。
いやいや、彼らは日の丸を掲げる右翼なんですよ、とはるか後輩たちに教えられたら、一体何を感じることでしょうか・・・。
まあ、それがこの430年間に起こったことを、いろいろな意味で象徴しているわけなのでしょう。
松尾匡さん流に言えば、左翼も右翼も、本来のイデオロギーはどこへやら、もっぱらエスニックなアイデンティティの政治にのみ熱中してきたことの帰結ということになるのでしょうけど。
(追記)
楠正憲さんのご忠告に従い、「30年前」を「40年前」に修正しました。
http://twitter.com/#!/masanork/status/106764322096680961
>うーん微妙。30年前ならば反米愛国の新右翼も既にあった気がする訳で
40年前なら、右翼は反共親米が常識で、左翼が攻撃する韓国の朴政権を断固擁護するのが当たり前ですから。
年のため確認すると、雑誌『正論』は1973年の創刊なので、40年前にはありませんでしたが、鹿内信隆氏が反共主義・親米保守「正論」路線を提唱して、『サンケイ新聞』紙上に「正論」欄を創設したのは1970年なので、ぎりぎり大丈夫でしょう。
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