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2011年6月 9日 (木)

労働関係人権救済機関はどこに?

産経が、民主党PTの人権救済機関中間取りまとめについて記事にしていますが、

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110608/plc11060821280013-n1.htm(民主PT、人権侵害救済機関設置法案を中間とりまとめ 自公に歩み寄り 秋の臨時国会に提出へ)

>民主党の「人権侵害救済機関検討プロジェクトチーム(PT)」(座長・川端達夫衆院議院運営委員長)は8日、人権侵害救済機関設置法案に関する中間とりまとめ案を明らかにした。自公政権が提出を試みた人権擁護法案に歩み寄った内容となっており、秋の臨時国会への提出・成立を目指す。人権侵害の定義が曖昧で恣(し)意(い)的な運用が可能な上、表現の自由を侵害しかねないという本質的な危険性に変わりはない。

 民主党の一昨年の衆院選マニフェスト(政権公約)では人権侵害の有無を調査する「人権救済機関」を「内閣府の外局として創設する」としていたが、中間取りまとめ案では、自公両党の人権擁護法案と同様に法務省に設置することにした。公正取引委員会と同等に独立性が高く権限が強力な三条委員会とすることに変わりはない。

 人権委員は日本国籍を持つ人に限定したが、各都道府県に置かれる人権擁護委員の要件は引き続き「地方参政権を有する者」とした。将来、永住外国人に地方参政権が付与された場合、外国人が任命される可能性がある。

 人権救済機関の調査を拒否した際の過料制裁については「当面設けない」とあいまいな記述に変更。法施行後5年程度をめどに「内閣府設置移管も含め活動内容の見直しを行う趣旨の条項を設ける」と見直し条項も盛り込んだ。将来的に改悪される可能性もある。

 そもそも人権侵害の定義が曖昧で、人権救済機関が具体的にどのような事案を取り締まることを想定しているのかもはっきりしない。公権力による「言論弾圧」「言葉狩り」となる危険性はなお残る。

 反対派議員は中間とりまとめ案について「自公案に近い形にハードルを下げて早期成立させようという推進派の意図を感じる」と警戒を強めている。

まことに産経新聞的観点からの記事ですが、わたくしが注目したのは、民主党マニフェストの内閣府からもとの自公政権時の法案の法務省に戻したという点で、そうすると、労働関係人権侵害については、もとの案のように労働局の紛争調整委員会ということになるのか、この記事からはよく分かりません。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110608/plc11060821340014-n1.htm(人権侵害救済機関設置法案の中間とりまとめ案骨子)

では、

 一、人権救済機関は強い権限を持つ三条委員会として設置する。

 一、同機関は内閣府ではなく法務省に設置する。

 一、人権擁護委員の国籍条項は地方参政権を有する者に限定する。

 一、調査拒否に対する過料の制裁は当面設けない。

 一、報道機関などによる人権侵害について特別の規定は設けない。

 一、5年をめどの見直し条項を設ける。

としか書いておらず、多分、労働関係の人権侵害なんかには関心がないんだろうなぁ、と思われますが、既にセクハラについては労働局でやっていますが、それ以外のいじめ・嫌がらせ、パワハラ事案について、ある部分はこの法律の枠組みに載せる方向にいくのか、そうでないのかというのは、かなり大きい問題になると思います。

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