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2011年6月29日 (水)

越川求さんの「七・三体制」論

昨日のわたくしの疑問に対し、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-d725.html(富山7・3教育は「ひずみ」だったのか?)

報告者の越川求さんが、田中萬年さんにメールで返事を送られたとのことです。

http://d.hatena.ne.jp/t1mannen/20110629/1309298340(富山7・3教育は「ひずみ」だったのか?)

>・・・その疑問に越川さんが私宛にメールで記して下さいましたので、下記に転載したいと思います。

以下に、それを再転載させていただきます。

>>「七・三体制」とは、高校の職業科と普通科の入学定員の割合を七対三に、第二次富山県総合教育計画で作成した行政計画(数値化されていた)のことをいう。1961年計画で1970年計画完了であったが、1968年69年にかけ、保護者や子ども要請が普通科の割合の拡大に転換したことにより、県民運動が大きく盛り上がり、国会でも問題になった。知事選などの政治の論争にもなった。見直し派の知事が当選し、職業科の拡大はストップし全国と同じ状況に方向転換した。

私の見解は、

  第2次教育計画は、中学卒業者の急増対策として、作成されている。「第二次計画は高校急増対策であるが、その中で、前述の理論の具体化を図るため、科学的文盲の排除と相俟って、高校職業科の増設が策定されたのである」ともいわれ、 職業科においては、現場実習や課題性のあるプロジェクト方式の学習が産業性を付与をした教育として実現しやすい条件があった。そのため、産業性を付与した教育は、普通科でも職業科でも行うことをめざし、職業科の充実した設備や人的有利さから産業性の付与のための教育を推進するためには、職業科の割合を増やしていこうとするものであった。第2次教育計画について、「富山県の産業計画との関係で職業科と普通科の比率を七:三にするいわゆる七・三体制の構想は、文部省によって推奨されたものであった」という説もあるが、文部省の計画は、五:五であり、富山県の計画は、県の財政負担を覚悟した県独自の主体的なものであった。問題を激しくしたのは、中学校における進路指導が、観察指導の強化で学力をあげることより、進路の強引な振り分けがあったように思う。矢口が退任した(1965)のあとの国研では、フランスから輸入学問の観察・進路振り分け指導が富山県当局で盛んに実施されていく痕跡もみられる。

 七・三体制が問題となったことにより、地域の独自性(工業地区であれば工業科の割合が多く、農業地域であれば農業科の割合が多くて当然である。更に、後期中等教育だけでなく、高等教育も地域ごとに後期中等教育と連結して計画されるべきである)は潰され、全国に画一的な計画が押しつけられていく。このことにより、地域の生活は崩壊し、地域の産業を停滞させることの最終決着の象徴となった。国民の普通科志向の拡大は、高度経済成長で豊かになった経済基盤を背景に、高等教育や高学歴への志向から生まれていった。民衆の中等教育拡大要求が達成されてきたとき、民衆は、職業教育を実業教育として、低く見るのではなく、働くことと結びついた職業的意義のある後期中等教育と高等教育、さらには、リカレント教育を要求すべきでななかったかと考えている。

田中先生へ お問い合わせについて、思うままかかせていだだきました。お伝えいただければありがたいと思います。

ありがとうございます。

このあたりの詳しいいきさつについて、是非何らかの形でまとめていただいて、公表していただくと、多くの人々にとって大変有用なのではないかと思うところです。

また、その後の富山について、単に「全国に画一的な計画が押しつけられていく」というだけなのか、この思想がまた別の形で現代まで脈々と息づいている側面はないのだろうか、といった感想も持ちました。

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