体育会系?原発労働
北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さんの兄の蓮池透さんは、かつて東電の社員で、福島第一原発で働いていたのですね。彼がシンポジウムで喋った中身が、ビジネスメディア誠というところに載っていますが、その中に、いかにも日本の職場でよく行われていそうなある種「体育会系」の、しかしながら放射線の飛び交う原発の中であることを考えたらいささか恐ろしくなるような慣行が記述されています。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1106/07/news010_2.html(「私も、被ばくした」――蓮池透が語る、原発労働の実態(前編))
>私は福島第1原発に、計7年ほどいた。そして、被ばくもした。通算で90~100ミリシーベルトほど、あびている。もう私の命もあまり長くはないかもしれない。
>新入社員で原発に配属されると、先輩から「鍛えてやる」と言われた。そしてアラームメーターなどを持って、放射線量の高い場所に連れていかれるのだ。私は福島第1原発1号機にある廃棄物処理建屋というところに連れていかれた。配管をまたいだとたんに、アラームメーターから「ビーッ」という音が鳴った。このように新入社員は“みそぎ”のようなものを受けさされるわけだが、今振り返ってみると「随分無駄な被ばくをしたなあ」と感じている。
娑婆っ気の抜けない新入社員を、先輩が「鍛えてやる」ってのは、日本の職場では昔からよく行われている「醇風美俗」の一つですが、原発では放射線の洗礼を受けるのが受洗式になるわけですか。
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