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2011年6月13日 (月)

『季刊労働法』233号

Tm_i0eysjizm42g 書店に並ぶのは明後日からだと思いますが、『季刊労働法』233号が届きました。

http://www.roudou-kk.co.jp/quarterly/archives/004748.html

先日予告したように、特集は「職場の安全衛生・健康と法律問題」です。

労働安全衛生の現状と課題
京都大学大学院准教授 小畑史子

メンタルヘルス検討会報告に見るメンタルヘルス問題の今後の課題
-労政審議会「今後の職場における安全衛生対策について」中の「職場におけるメンタルヘルス対策の推進」への変化の推移経緯等を踏まえて-
弁護士,千葉大学法科大学院客員教授 岩出 誠

職場における受動喫煙防止対策の法的課題および今後の展望
-受動喫煙検討会報告を読む-
神戸学院大学法科大学院教授 表田充生

リハビリ就労をめぐる法的問題
(使用者側の立場からの検討)
弁護士 石嵜信憲  弁護士 盛 太輔

私傷病労働者の就労可能性判断と医師の関与
早稲田大学大学院 鈴木俊晴

メンタルヘルス対策と企業の責任
─メンタルヘルス裁判例の検討を通して─
大阪大学准教授 水島郁子

「職場のいじめ」の定義と被害者救済
─北米における労働安全衛生法と救済立法からの示唆─
放送大学客員教授 品田充儀

ご覧のように、もともと安衛法改正案提出を予想してメンタルヘルス、受動喫煙を中心にいじめまで含めて特集を組んだのだと思いますが、昨年末に建議がまとめられたまま今国会に改正案は出されていません。それでも、この領域についてきちんと突っ込んで考えるには大変有用な特集です。

ちなみに、冒頭の小畑さんの論文は、最初は全体の概観論文の予定だったのだろうと思いますが、途中で東日本大震災があり、最初の5ページ近くを福島原発の安全管理、とりわけ電離放射線障害防止規則の検討に費やしています。これはこの雑誌の震災対応としては適切だと思います。

同じく一応震災対応のつもりで書いたのが、わたしの「労働法の立法学(連載第25回)──公的雇用創出事業の80年」ですが、人によっては物足りないと感じるかも知れません。

なお、鈴木俊晴さんの「私傷病労働者の就労可能性判断と医師の関与」については、先日沖縄で労働法学会があったとき、前日の夜居酒屋で喋ったときにいろいろ聞いたような気がするのですが、泡盛の飲み過ぎでほとんど覚えていません。失礼。

その他、今号で注目すべき記事を挙げておきますと、

■神戸労働法研究会■
書評論文 西谷敏『人権としてのディーセント・ワーク─働きがいのある人間らしい仕事』を読んで
神戸大学大学院法学研究科教授 大内伸哉

アモーレと人権の対決。これは読みたくなりますねえ。

軽口はともかく、最後のところで大内さんが述べている西谷批判のコアを引用しておきましょう。

>・・・もちろん、私も人権の重要性は否定しない。しかし、「これだけは譲れない最低線」の範囲は、もっと絞り込んでコアなものに限定すべきではなかろうか。それは、要するに、契約や市場に任せる部分と基本的人権として絶対的に保障する部分とを適切に峻別していくということである後者の部分の肥大化は、「ディーセント・ワーク」を享受できる一部の労働者と多くの失業者という二極構造を生むだけではないのか、と言うのが私の懸念である。

わたくしはまた両氏とは別の考えがありますが、それはともかく、一読の値打ちはあります。

また、新連載として、「文献研究労働法学」が始まりました。

新連載・文献研究労働法学(1)
第3期労働法文献研究会を立ち上げるにあたって
神戸大学大学院法学研究科教授 大内伸哉
労働者派遣をめぐる法理論
静岡大学准教授 本庄淳志

その他の記事配下の通りです。

■労使で読み解く労働判例■
過労自殺労働者の遺族に対する使用者の損害賠償と弔慰金の支払
─九電工事件(福岡地判平成21年12月2日労判999号14頁)─
明治大学教授 小西康之

■筑波大学労働判例研究会■
早稲田大学事件
東京高裁平成21年10月29日判決
筑波大学労働判例研究会 上田憲一郎

■北海道大学労働判例研究会■
60歳定年後の再雇用拒否につき雇用契約上の地位が認められた例
東京大学出版会事件(東京地判・平成22年8月26日・労働判例1013号15頁)
弁護士 中島 哲 

■同志社大学労働法研究会■
採用内々定の取消と救済のあり方
コーセーアールイー(第二)事件 福岡地判平22.6.2(労判1008号5頁)福岡高判平23.3.10(労判1020号82頁)
関西外語大学准教授 篠原信貴

■連載■
アジアの労働法と労働問題(10)
労働分野におけるアジア向け国際協力の現状と問題点
大阪女学院大学教授 香川孝三 

新連載・ローヤリング労働事件(2)
連載開始にあたって
慶應義塾大学教授 山川隆一
訴訟・仮処分―使用者側の立場から
弁護士 浅井 隆 

■研究論文■
外国人技能実習生と就労請求権
岩手大学准教授 早川智津子

会社分割時の分割会社の説明義務
─EMIミュージック・ジャパン事件(静岡地判平22・1・15労働判例999号5頁)の検討
中央大学大学院博士後期課程 松井良和

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