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2011年5月18日 (水)

海老原嗣生『もっと本気でグローバル経営』

9784492532867 海老原嗣生さんから『もっと本気でグローバル経営 海外進出の正しいステップ』(東洋経済)をお送りいただきました。ありがとうございます。

海老原さんの言いたいことは「はじめに」に書かれているので、コアの部分を引用しますね。

>さて、では日本企業が海外で戦って勝ち抜くためには、どのような経営戦略が求められるか。多くのビジネス誌を読めば、以下のような論調を目の当たりにする。

(i)海外の優秀な人材を積極的に活用し、

(ii)世界の進んだマネジメント手法を取り入れ、

(iii)日本型を脱し、世界に通用する先端経営に近づく

では、①②を求め、(i)~(iii)を標榜した企業たちはどうなっていくか。

わたしの見てきた限り、その殆どは早晩海外進出に失敗し、熟慮の末やり直すか、または撤退するのどちらかとなっている。

なぜだろう?

それは、一番大切なものを忘れているからだ、とわたしは考えている

こういう風に書かれると、それはいったい何だ?と読み進めたくなりますね。

>金髪碧眼の端正な顔立ちをしたそのフランス人CEOは、トヨタの作業服を着て工場を巡っている。そして、油まみれの現場作業員と歓談し、また職長やライン長のような工場内管理職と口泡とばして議論をする。そんなトヨタでは当たり前の風景がそこには描かれていた。・・・

>なぜ、このCEOはこんな日常を送っているのか?

その理由を考えることが、この本の出発点である。

そう、トヨタ欧州はヨーロッパにあるが、それはヨーロッパの会社ではなく、あくまでもトヨタなのだ。そこで働く人々は、ドイツ人でもなければフランス人でもなく、トヨタ人である。

トヨタにはトヨタの強みがあるから日本で成功した。それは最先端でも標準でもなく、トヨタ型の強さだった。ならば、世界に出ても、トヨタの強さを再現すべき。

そんな当たり前のことを、忘れている企業が多くはないか?

まあ、もちろん、それはトヨタだからできることという面もあるのでしょうが。

>・・・国内では、自社の特性を生かして勝ってきた経営者が、こと海外進出に限っては、その特性の再現に力を入れないという過ちを犯す。

この本は、そこに一つの解を示したい

まあ、55ページ以下に出てくるバンガロール工場立ち上げの話を読むと、

>延べ500人のトヨタ本社社員が現地に赴き、常時200人が滞在を続け、2年間、トヨタの熟練社員多数の中で、新参の現地インド人が手取り足取り指導されて育てば、トヨタスタイルが自然と彼らに浸透してゆく

のはよく分かります。なかなかそこまで徹底してやれる企業はないのでしょうけど。

序章 ある縫製工場の典型的な失敗
第1章 海外進出の正しいステップ
第2章 本気の海外進出を惑わす諸問題の傾向と対策
第3章 超大手企業のグローバル化を解剖する
第4章 本格進出した「ステージ4」企業の将来像
第5章 日本国内のグローバル化
特別付録 そこが知りたい! グローバル化の基礎知識

池田信夫氏にも送っているようなので、彼がどういう書評をするか興味深いところがあります。

http://twitter.com/#!/ikedanob/status/70440759182110720

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コメント

濱口さん。いつも御書評、本当にどうもありがとうございます。私は寡読人間なので、頭が下がる想いです。それと、この場で恐縮ですが、ご恵送いただいた労働政策研究報告書、ありがたく読ませていただきました。私の編集長をしているHRmicsという雑誌に、「人事を変えたこの判決」「ロゴスVSパトス」というコーナーがあるのですが、こちらの材料として嬉しく頂戴いたしました。
最後になるのですが、8月発売の次々著では、結論部分に「新しい労働社会」へのオマージュを入れさせていただいております。(正確には最後は城氏と私の討論なので、その前の部分ですが)。この面でも御礼申し上げます。
追伸ですが、27日ご一緒できること、楽しみにしております。

わたくしの方は逆に、斜め読み飛ばし型人間なので、大事なことをすっ飛ばして紹介していないかどうかいつも心配です。
また、私たちの報告書をお取り上げいただいたとのこと、ありがとうございます。また、次次著でもコメントいただいているとのこと、読ませていただくのが楽しみです。

27日は、皆さまのご期待に沿えるようなお話ができるかどうか心許ないのですが、寛容の心でお聞きいただければ幸いです。

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