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« 就労支援のいま@『都市問題』3月号 | トップページ | 樋口明彦,上村泰裕,平塚眞樹『若者問題と教育・雇用・社会保障』 »

2011年3月 9日 (水)

だから、それはブラック企業ではないのです。

渡邉正裕氏の「MyNewsJapan」に、「就職人気企業の6割が過労死基準超え 225社の36協定で判明 トップは大日本印刷の時間外1920時間」という記事が載っています。

http://www.mynewsjapan.com/reports/1385

>就職人気企業225社のうち60.8%にあたる137社が、国の過労死基準を超える時間外労働を命じることができる労使協定を締結していることが、労働局に対する文書開示請求によって明らかとなった。

だから、それは、それだけではブラック企業ではないのですよ。あるいは少なくとも、ブラック企業ではなかったのです。

なぜなら、長時間労働をはじめとする過重な負担と、生涯を通じた雇用と生活の保障とが、社会学的には、当事者の共同主観的には、釣り合いがとれていたから。

それが日本型正社員体制であり、日本の労働者たちは、それが広範な報酬によって補填される限り、長時間労働それ自体は必ずしも絶対的に許し難い悪とは考えてこなかったのです。左右を問わず。

このあたりを述べたのが、『POSSE』の萱野さんとの対談です。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/posse-b1f7.html

>「ブラック」だけど「ブラック」じゃなかった

濱口:日本の企業ではもともと、目先で労働法が踏みにじられているからといって、ミクロな正義を労働者が追求することは、愚かなことだと思われていました。とはいえ、それは「ブラック」だったのかと言えば、そうではありません。これが、今日の柱のひとつになります。
戦後日本で形づくられた雇用システムの中で、とりわけ大企業の正社員は、ずっとメンバーシップ型の雇用システムの中にいました。そこでは、会社の言うとおり際限なく働く代わり、定年までの雇用と生活を保障してもらうという一種の取引が成り立っていたのです。泥のように働けば、結婚して子供が大きくなっても生活できるだけの面倒をみてやるよと。これが本当に良かったのかどうかの評価は別にして、トータルでは釣り合いがとれていたと言えます。
ところが、それは先々保障があるということが前提となっているわけで、これがなければただの「ブラック」なんですね。「働き方だけを見たら「ブラック」だけど、長期的に見たら実は「ブラック」じゃない」はずが、「ただのブラック」である企業が拡大してきた。それが、ここ十数年来の「ブラック企業」現象なるものを、マクロ的に説明できるロジックなんじゃないかなと思います。
この取引はいわば山口一男さんの言う「見返り型滅私奉公」に近かったわけです。滅私奉公と言うととんでもないものに見えるかもしれませんが、ちゃんと見返りはありました。しかし、それが「見返りのない滅私奉公」になってしまったのです。

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コメント

津上俊哉氏の

http://twitter.com/tsugamit/status/54926015989940224

”東電の原子力部隊の振る舞いを見て思うこと:日本でドグマ・信条を共有する集団が形成され、それが成員の老後保障まで管理運営するような自己完結的な共同体にまで発達すると、秘密を共有し、それが「今さら外には言えない」矛盾を累積させ、外部ガバナンスを拒絶するモンスターに化けていく…”

「成員の老後保障まで管理運営するような自己完結的な共同体」
というのは
メンバーシップ型(企業)集団の
一側面を別の言葉で表現したものでしょうね。

津上先生にも「新しい労働社会」を読んでみていただきたいところです。

目的税としての年金なのに社保庁の使い込みで年金支払いも怪しい、つまり、
過去の労働すら見返りが保証されていないのでは?


しかもなぜ社保庁の使い込みが悪いのに
私たち若い世代が過去の分まで消費税増税として上の世代の年金を支払わなければならないのか?


しかも
私たちは今の高齢者より大幅に少ない額の年金なのは確定したも同然です。


これは問題の先送りで
日本の高度成長期ですら年金については結果うまく行かなかったことになりますよ。
ツケは若い世代に。
ほんとクソったれと思います。


そのクセ愛国心を持てだ?
ふざけんな。
と言いたいですわ。

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