少々物足りなさを覚える
ついった上の拙著書評
http://twitter.com/teitoushihouken/status/33721992532332544
>やる気がしないので最近読んだ本の書評でもしよう。濱口桂一郎『新しい労働社会』(岩波2009)。新書だけにまずとっつきやすい話題からはじめて,その実情を解き明かす。この本のいいところは,労働法にありがちな人権論による無茶振りがないこと。
http://twitter.com/teitoushihouken/status/33724829823664129
>労働法改革にせよ(極端な)保守にせよ,どこかで「そりゃやりすぎや」という部分が出てくるものだ。その点,この本に記されている主張は労働法「補修」とでもいうべき現実的でバランスのとれたもの。おそらく一般の人は「ふんふん」とうなずきながら読めるだろう。
http://twitter.com/teitoushihouken/status/33726008058187776
>さすがはお役人出身,論理はかっちりしてよくできた本だが,裏をかえせば学者先生が書く本にしては極端さがなく,「そりゃやりすぎや」と苦笑いするところがあまりない(スキがない)点で,結構画期的なことを言っておられるにもかかわらず少々物足りなさを覚える。
http://twitter.com/teitoushihouken/status/33727558159699968
>新書だけにわりと抑えて書いておられるのだとは思うが,やはり「俺はこんな思想のもと書いとるんじゃ,俺の理想が正しいんじゃ,かかってこんかい」とでも言わんばかりの学者先生の芯がぶっとい本のほうが得るものが多いように感じてしまう。われながら残念な性分だ。
はぁ、「少々物足りなさを覚える」ですか・・・。
自分では、「俺の思想が正しいんじゃ」という思いを奥に秘めながら、現実に実践可能な戦略を提示するという立場から書いておりますので、この言葉はまさにその通りという面があると同時に、少々さみしい気もしないではありません。
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コメント
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言及されている岩波新書を先週拝読したものです。
労働(法)の分野は、教育と並んで、
生活との密接性ゆえ「誰でも語れる」要素があるため、
同じ「学者」でも労働法を専門としない方がたくさん、論じておられますから・・・
話は変わりますが
貴著を読んで感じたことを述べさせていただきますと、
整理解雇制限と関連したメンバーシップ主義は、
複数存在する組合間の平等主義とも関連しているのではないかということです。
つまり、公正な解雇を行って会社全体のメンバーシップも複数ある組合の複数のメンバーシップ(あるいは非組合員のメンバーシップ)も失うよりは、
特定の組合の雇用を維持することで当該組合の「メンバーシップ」を維持することが経営陣からも「世論」からも選好されているのではないかということです。
投稿: いぶき | 2011年2月 7日 (月) 22時10分