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2011年2月 4日 (金)

小野善康・黒川滋対談

黒川滋さんの「きょうも歩く」に、日本の良心的ケインジアンの代表格の小野善康さんとの昼食時のやりとりが載っています。

http://kurokawashigeru.air-nifty.com/blog/2011/02/23-c7ed.html(ご下問「なぜ公務員バッシングに政治家は燃え上がるのか」)

対話形式に整えてみました。

小野:どうしてああいう公務員たたきや税金のバーゲンセールみたいなのが政治的に流行するのか

黒川:1人が選ばれる長の選挙というのは、特定の敵を作ってその他をまとめた方が勝ちやすい、公務員というのはどんなに多く見積もっても人口の5%以上になることはなく、有権者・国民を団結させるストーリーとして、政治的には反撃できない公務員を敵視するのが最もリスクが少ないからではないか

小野:それは大変なことで、ナチスにとってのユダヤ人みたいなものですねぇ

黒川:それなら話は単純なんですが、今、子どもに最も影響力を持っている親たちが、そんな批判をしながら子どもになってほしい職業の1位が公務員なんですから

小野:???

そして、やや醒めた結論として、

小野:他人にストイックなことや、重箱の隅を突く指摘をするようなことは、忙しくないからしているんじゃないか。忙しくて有意義なことをしているときや、楽しいことをしているときには、他人の内面や他人の重箱の隅を突つくことに気が回らず、気にしないで結果オーライで仕事しているのではないか。マネジメントに過剰に力が入りすぎる今の社会は、不況現象なのか。

いや、まさにそうだと思います。他人の重箱の隅をつつきたがり、やる中身よりもその管理統制にばかり熱中するというのは典型的に不況現象。

日本の異常性は、「不況をなんとかしなくちゃ」というまともな人々と、上記のような不況現象を体現する揚げ塩風味な方々が、(小野さんのような少数派を除き)なぜか人間的に重なってしまっているというところでしょうか。これだけは外国のどういう立場の人にも説明不可能なガラパゴス現象かも知れません。

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コメント

はじめまして。権丈教授のHPから先生のブログを知り、医師も労働や経済をめぐる社会状況を知らないといけないと考えいつも拝見しています。

>それなら話は単純なんですが、今、子どもに最も影響力を持っている親たちが、そんな批判をしながら子どもになってほしい職業の1位が公務員なんですから

2000年代前半の医療バッシングの時期も医学部の人気は衰えなかったことを思い出します。おそらく、うまい汁を吸っている特権階級の立場に自分の子供をつかせてやりたいという考えなんでしょう。子供が実際に医師になると、その激務に愕然として考えを変更することも多いようですが、医師もまた社会の少数派ですから。

>いや、まさにそうだと思います。他人の重箱の隅をつつきたがり、やる中身よりもその管理統制にばかり熱中するというのは典型的に不況現象。

福沢諭吉のいう怨望、和田秀樹のいうエンビー型の嫉妬というやつでしょうか。他者の揚げ足取りに熱中し、一時的なカタルシスは得るが、社会全体としては何も建設的な結果を生み出さない。小泉が郵政選挙で大勝したのも、特定郵便局という特権階級をあげつらうことによって人々の嫉妬心にうまく火をつけたからだと考えています。
日本人の特性である自己、他者に厳しく、より良いものを目指していく姿勢は高度成長期にはイノベーションをもたらし、日本を経済大国としました。しかしバブル崩壊後に高度に発達した資本主義社会に移行する中で、日本人のそのような性癖が悪い方向に働いてしまっているように思います。つまり、他者の揚げ足取りに熱中し、「スマイル0円が諸悪の根源」にあるようにサービス業がタダだと考えているため労働生産性が低くなり産業構造の転換もままならない。日本の成長と閉塞をもたらしたものは表裏一体なのでしょう。もう少しここら辺を実際のデータに基づき、体系立てることができればと考えています。

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