日弁連非正規シンポジウム@『労働新聞』
ピョンヤンじゃない『労働新聞』の2月28日号の6面に、先週月曜日のバレンタインナイトに行われた日弁連のシンポジウムを伝える記事が載っています。「日弁連の非正規シンポジウム 解雇規制緩和に反論 連合・山根木総合局長が見解」という見出し。
この記事のまとめ方が適当かどうか自体も議論のあるところでしょうが、とりあえず、この土俵で「解雇規制緩和派」のペルソナを被ったのはhamachanでありました。
>連合・非正規労働センターの山根木晴久総合局長は2月24日、日弁連が東京の弁護士会館で開いた非正規労働者の権利実現に向けたシンポジウムの席上、正社員の解雇規制を緩める考えには反対との姿勢を強調した。
同じパネリストとして登壇した労働政策研究・研修機構の濱口桂一郎統括研究員が、現行の解雇規制が非正社員に差別的として見直しの必要性を主張したのに異を唱えたもので、「有期の非正規という雇用形態が問題→長期雇用化→企業が大変→正規の解雇規制緩和、とする一連の考え方は危険」と述べた。
山根木総合局長は、「長期反復更新で正社員と同等の雇用なのに、景気が悪くなったから更新しないという実態そのものが問題」と主張。企業が長期雇用労働者を抱え込むことの大変さに焦点を当てた議論に釘を刺しながら、「そもそも日本には長期雇用という基本的考えがあり、その維持のためにも雇用調整助成金のような制度がある」と論理を展開した。
濱口氏は「解雇規制のおかげで企業が苦しんでいるとは考えていない。無限定な働き方の正社員に長期雇用保障がある一方、そこからこぼれ落ちた非正規労働者への救いのなさが問題」と反論。法廷闘争に至らない理不尽な首切り事例は山ほどあるとし、「それら全部を解雇権濫用法理にひっくるめるには無理がある。『不公正解雇』というまともな概念を立ち上げるべき」とした。
これに対し大阪市立大学の西谷敏名誉教授は「同法理は理屈上しっかりしており変える必要はない。むしろ広範に広がっている『退職強要』をどう効果的に規制するかが問題」だとした。
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