神野直彦・宮本太郎編『自壊社会からの脱却―もう一つの日本への構想』岩波書店
岩波書店のHPに「編集者からのメッセージ」が載ったようなので、こちらでも宣伝しましょう。
http://www.iwanami.co.jp/topics/ichioshi3.html
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0234840/top.html
今年の2月22日に発行予定の本に、私も1章参加しております。
神野直彦・宮本太郎編『自壊社会からの脱却―もう一つの日本への構想』という本です。
>いま,グローバル化と少子高齢化,貧困と格差の拡大が進み,先行きの見えない日本社会のいたるところで,不安と閉塞感が,また政治や行政,民主主義への不信と諦めが人々の間に巣くっています.「次の時代」を創るための青写真――壊れつつある社会システムから脱却し,次代につなげるための地に足の着いたトータルな構想――が,今ほど求められている時はないといえるでしょう.
本書は,神野直彦(財政学)と宮本太郎(比較政治・福祉政策論)の二人が編者となり,新自由主義的ヴィジョン破綻後のトータルな新しいヴィジョンを提言する本です.編者のほか,水野和夫(国際金融・世界経済),植田和弘(環境と経済),駒村康平(社会保障),濱口桂一郎(雇用・労働),阿部彩(貧困問題),広田照幸(教育),高端正幸(財政・地域経済)という,各分野の最前線で活躍する論者が,分野の垣根を越えて共同執筆します.
各領域の相互連関に目を向けながら,問題のありかとこれからの課題解決の方向性を平易に語る本書は,大学生や一般の方々の学習,勉強会のテキストとしても最適なものとなるでしょう.どうぞご期待ください.(敬称略)
ということですので、よろしくお願いいたします。
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言語は、考えるための道具である。
それぞれの言語には、固有の特色がある。
日本語には、時制がない。それで、未来時制もない。
日本人には未来のことが鮮明には考えられない。常に混乱している。
自分から考えることもできず、他人から伝えられることもない。
未来の内容そのものが、社会に存在しない。
未来の内容が脳裏に展開できないのでは、不安になる。
英語の時制は、現実と非現実の内容を分けて考える作業に役立っている。
現在時制の内容は現実であり、未来時制の内容は非現実である。
非現実の内容がなければ、人は無哲学・能天気になる。
目先・手先にまつわる事柄ばかりを考えて生活することになる。
未来社会の構想が存在すれば、その建設に余り金の出資も可能となる。
仕事は、いくらでも出来てくる。ボランティアとしても働く余地もある。
未来社会の構想が存在しなければ、工事も現実社会の補修ていどのものになる。
構想がなければ、備えあれば憂いなしとはゆかない。危機管理は、難しい。
一旦、問題が起これば、無為無策で閉塞感を味わう。
そのうち、何とかなるだろう。と見守る。
何とかならないのであれば、諦観に入る。
ああ、この世はむなしい。と漏らす。
こうした繰り返しが日本人の一生である。
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投稿: noga | 2011年1月 8日 (土) 22時02分