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2011年1月30日 (日)

熊さんと八つぁんと与太郎@権丈節

権丈先生が『世界の労働』に書かれた原稿の一節がいくつか勿凝学問に引用されています。注釈一切なしで、権丈節をそのままお楽しみ下さい。

http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare355.pdf

>八つぁんの立場としては、熊さんへの報復に血道を上げすぎると今度自分が国民から批判されてしまう。熊んもそこを見こして八つ ぁんにゆさぶりをかけるつもりでいる。さてさて、来年度予算、国民の生活を人質にしたチキンゲームのお膳立てができたところで2011年が幕開けとなった。

>やらなければいけないことは消費税をはじめとした増税――当の昔から決まってるのに、それを誰も実行できない。財源で大ウソついて政権を奪い、この国を正しい政策にたどり着かせるのに大きく遠回さてしまったのみならず、この国の傷口を広げてしまった熊さんの罪は深い。ところが、 今は、「熊さんは手ぬるい、俺さまがやればまだまだムダを絞り出すことができる」という与太郎というのが出てきて国民の人気を博している。国民というのはまったく困ったものなのであるが、数年前にこの困った国民につけこんだ熊さんの登場の後遺症のために、この国ではまず政治が破綻し、政治は八方塞りの状態に陥ってしまった。この政治の破綻を引き金に、次に社会保障が、その次に財政と国民生活の全般が破綻する という連鎖が起こるのか、それとも破綻連鎖を阻止するために、社会の最も根源的かつ影響力ある位置にいる政界がなんらかの自浄作用をみせるのか―― 2011年の新年を迎えたい今、この国は混沌中にある。

熊さんも八つぁんも、本音では国民生活や社会保障が大事だと思っているのに、政治学者や政治評論家に煽られて喧嘩するときは、なぜか与太郎風の「ぶっつぶせ」競争になるわけです。実のところ、政治学者がまじめに研究すべきは、そこのところの奇怪なメカニズムではないかと思いますよ。一緒になって煽ってんじゃなくて。

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コメント

管直人首相および与謝野馨経済財政担当大臣は増税路線で意気投合しているようです。財政再建に着手し、社会保障財源を手当てしようということでしょう。元来、社会主義的な理想を掲げて来られた管直人首相は、増税して社会保障再建に早く手をつけたいとの思いがあるのでしょう。

しかし、時の権力者が周りの意見を無視して、自分の理想を掲げて政策を行っても困るのです。消費税の増税を言い出したり、野党の与謝野馨議員を経済財政担当大臣に指名したり、管直人首相の思いつきのような政策は日本経済を危険に晒す恐れがあります。参議院選挙の結果は、消費税の増税に対して反対する国民の声でもあります。

権丈先生も、我が世の春が来たとばかりに浮かれて軽口をたたいておられるようです。増税して社会保障に回せば、経済は痛まないではないかとお考えのようですが、お金が滞りなく循環すればの話でしょう。日銀がマネタリーベースを増やしてもマネーは循環しないのです。

もちろん、消費税の増税も、財政再建も、社会保障も必要です。将来の消費税の増税について検討を始めることも必要でしょう。社会保障というと年金・医療・介護に焦点があてられがちですが、むしろ教育、保育、失業保険、家族手当など、若い人達に対する手当てを厚くするべきでしょう。しかし、喫緊の課題は景気の持続的な回復であり、デフレからの脱却です。喫緊の課題を脇において、将来の増税、社会保障の再建を熱く語られても困るのです。まず、喫緊の課題に全力で取り組む姿勢を見せてもらいたいものです。

デフレ経済下で消費税増税なら、景気はさらに悪化します。橋本元首相は1997年、消費税を3%から5%にアップしました。その結果、1998年、正に日本経済のターニングポイントともなるような大不況に見舞われました。1998年以降、日本はデフレに悩まされることになったのです。

米国のノーベル経済学者でもあるP.クルーグマンは、インタビュー記事で日本経済に関して次のような趣旨の発言をされています(注1)。

 増税は、日銀がインフレターゲットを設定して、その効果が見えてきた後でよい。
 法人税の引き下げは、喫緊の課題ではない。
 デフレ下の現在、消費税をアップするタイミングではない。
 今必要なのは、大型の財政刺激策であり、インフレターゲット政策である。
 GDPデフレーターは、ここ13年間下がり続け、日銀は放置している。
 銀行のバランスシート保護を優先しようとする日銀の考え方は正気とは思えない。
 今の景気停滞は、特に若い人達を傷つけている。
 インフレ誘導策はハイパーインフレを引き起こすと懸念する人達がいるが、マイルドなインフレに導くことができるはずだ。
 財政再建を急ぐ必要はない。

P.クルーグマンのような考えの持ち主は、リフレ派というレッテルが貼られ、警戒されているようです。面白いことに、マスコミや金融界、一部の産業界はリフレ派を警戒しているようです。

(注1)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/994

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