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2011年1月14日 (金)

日本全土で「ディーセント・ワーク」を叫ぶ @『情報労連REPORT』

1101report 昨日紹介した『情報労連REPORT』1/2月号が情報労連のサイトにアップされました。

http://www.joho.or.jp/report/report/index2011.html#m01

まず何よりも、特集記事を読みましょう。

http://www.joho.or.jp/report/report/2011/1101report/p10-20.pdf

Decentwork

ブラックの4ケースは、

>ケース1 某建築設計事務所 「顔も見たくないからやめてくれ」 ストーカー社長の恐怖

>ケース2 某営業代行会社 「社長になれる」 甘い言葉で使い捨て

>ケース3 某制作会社 まぎれもないブラック企業 社員が次々と入れ替わる

>ケース4 某通信建設企業 “ブラック経営者”に労組で対抗 未払い賃金の一部を確保

POSSEの今野晴貴さんのインタビューは、冒頭こう語っています。

> 「ブラック企業」の特徴をごく簡単に整理すると、いわゆる日本的な雇用慣行を無視する企業である、ということができるだろう。
 ブラック企業というとパワハラや長時間労働などの過酷な労働環境がただちに想起される。許されるものではないが、キツい仕事はこれまでもなかったわけではない。ブラック企業が問題視されることの本質は、雇用に対する責任感がまるでないところにある。
 日本の企業で社員ががんばれたのは、終身雇用を前提としていたからに他ならない。ところが、ブラック企業ではキツい仕事を強いられた挙句に、簡単に解雇されてしまう。
 ブラック企業が圧倒的に多いのは、新興産業であるIT業界だ。POSSEにくる相談を聞いていると、特に独立系企業の経営者は、無責任に人を使い捨てる傾向が強いとわかる。雇用した責任として、長期の就業を保障するという考えは、彼らにはない。

正確に言えば、日本型雇用慣行を前提にして初めて社会的に正当化されるような働かせ方をしていながら、その前提となるべき雇用保障がかけらもないのがブラック企業ですね。日本型雇用慣行を無視していても、働かせ方がそれに相応しているのであれば、社会的交換として釣り合いが取れているので別にブラックではないわけです。

本田由紀さんのインタビューは、最後のところで「ジョブ型正社員」が出てきます。

>そうやって仕事の中身をはっきりさせていくことで、ジョブの輪郭があって、一定のメンバーシップを兼ね備えた「ジョブ型正社員」が生まれてくる。
 「ジョブ型正社員」については各方面から導入に前向きな提言がなされている。働く側の主張として、日本の硬直的な正規・非正規の分断にまたがる、もう一つの働き方として、「ジョブ型正社員」のような、専門性に即して安心して働くことができる仕組みを展開していくべきだ。

湯浅誠さんのインタビューは、先日のBSフジの番組でパネルに書いておられた「ワーク・ライフ・ウェルフェアバランス」ですが、公共サービスの必要性を説いているところも重要です。

>福祉の充実を図ろうとすると、「お金がない」という話が必ず出てくる。だから「新しい公共」と言われるように公的な部分を市民活動で補っていこうと言う人もいるが、私は核になる部分にはある程度の公的な支えがどうしても必要だと思う。
 しかし、日本の現状はといえば、「小さすぎる政府」。世界最高の高齢社会で、もっとも小さな社会保障しか持っていない。
 にもかかわらず、この十数年間のメディアや社会の論調は、公的な部分を拡充しても天下りや公務員を甘やかすだけで何もいいことがないというもの。しかし、いくら行政を市民のために変えなければいけないとは言っても、最低限度の規模を確保しなければ、市民のためのサービスを提供することはできない。
 例えば、ハローワークの職員が就業者400人に1人配置されているイギリスに対して、日本は6000人に1人。この状態で「丁寧なサービスができていない。公務員はふざけている」といくら怒ってみても、対応できるわけがない。それなのに、最低限の人的規模を確保するという話は新聞やメディアには掲載されない。こうした状況を変えないといけない。そうでないと、最終的に困るのは私たちだ。

最後は情報労連の林さん。

>中小企業では、労働法が守られていない職場が数多く存在している。残念ながら法律があるからといって必ずしもそれが守られているとは限らないのが現状だ。
 とは言っても、労働基準監督官を大幅に増員し取り締まりを強化することによって問題を解決しようとするのも現実的ではない。というのも、労働の現場にはさまざまな形があるからだ。だから最低限度のルールを守った上で、現場にあった形の労使のルールをつくることの方がディーセント・ワーク実現のためには有効だ。そして、その役割を果たすことができるのは労働組合しかない。

「労使関係の味方」の一翼としては、まったく同感ではあるのですが、労働組合の組織化を待っているだけでいいのか?という問題もあるわけです。

ここは拙著第4章に関わる問題でもありますね。

ちなみに私の「hamachanの労働メディア一刀両断」は、大前研一氏を批判しています。ついでにどうぞ。

http://www.joho.or.jp/report/report/2011/1101report/p30.pdf

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