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2011年1月15日 (土)

新井紀子『コンピュータが仕事を奪う』日経新聞出版

316703 日経新聞出版社から新井紀子さんの『コンピュータが仕事を奪う』をお送りいただきました。ありがとうございます。

この本、amazonのカテゴリー別ベストセラーでみると、現時点(1月15日午後7時過ぎ)でなんと労働分野で2位につけているんですね。

http://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/books/505398/ref=pd_ts_b_ldr_505398

新井紀子さんは、著者紹介によると、一橋大学法学部卒業、イリノイ大学大学院数学科修了、理学博士、という、文理を横断する素晴らしい方のようです。数学者としての観点から、上の写真のオビの文句にあるように「ホワイトカラーの半数が消える」という予言をしています。

>あなたが今日している仕事は、明日になればコンピューターに取って代わられる仕事かもしれない。社会はどう変わるのか、私たちはどうすればよいのか――。数学と情報学の視点から、誰も指摘しなかった未来を読み解く。

中身は

はじめに--消えていく人間の仕事
第1章 コンピュータに仕事をさせるには
第2章 人間に追いつくコンピュータ
第3章 数学が文明を築いた
第4章 数学で読み解く未来
第5章 私たちは何を学ぶべきか
おわりに--計算とともに生きる

ですが、本文の最後のこの一節は、著者の意図がどこにあるかは別にして、現在の社会について真摯に考えるときに必要な心の持ち方を示しているように感じられました。

>医者も教育者も研究者も、商品開発者も記者も編集者も、公務員もセールスマンも、耳を澄ます。耳を澄まして、じっと見る。そして、起こっていることの意味を考える。それ以外に、結局のところ、コンピュータに勝つ方法はないのです

あらかじめ装備されたなんとか理論とかいう枠組みにデータを無理に当てはめて、もっともらしい結論らしきものをひねり出して業績と称するなどと言う、コンピュータでも出来るような「知的」作業ではなく、事実そのものの中からそこで何が起こっているのかを見いだすことこそが、人間に残された真に「知的」な作業であるはずだと思います。

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