アジアの経営団体幹部への講義
昨日、海外技術者研修協会でアジア諸国(中国、インド、インドネシア、韓国、シンガポール)の経営団体の幹部に日本の雇用システムについて3時間講義。
これはもうだいぶ前から、日本経団連国際協力センター時代からずっとやっているのですが、何回やっても楽しい。それは、こちらが喋っているはなから、どんどん質問や意見が噴出し、それに応えているうちにどんどんとテーマが進んでいくという、理想的な双方向的ディスカッションによる講義ができるからなんですね。
日本の学生って、こっちが水を向けてもあんまり自分から喋らないのですが、彼らは山のように疑問を突きつけてくる。まあ、冒頭いきなり、日本の雇用契約にはジョブがない!なんて断言されたら、いっぱい疑問が出てくるのは当然ですが。
今日は明治大学の労働講座。さて、どれくらい関心を持ってくれるでしょうか。
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それ、楽しそうですね。
何か面白いやりとり、とか、やりとりを通じてのhamachanの感想とか、アジアで共通する問題はないのか、とか(だって、他の国は「ジョブ型」ですか?)、こちらもお話を聞きたくなりますね。
投稿: 哲学の味方 | 2010年12月 7日 (火) 10時07分
どこもジョブ型ですよ。
というより、ジョブ型でない雇用システムなんてものがなかなか理解できない。
一生懸命、ジョブで決まっていないと説明したその矢先に、「同じジョブなのに・・・」と質問が飛んでくる。そこを解きほぐすのがなかなか楽しい。
いままで日本の対外説明屋さんが日本のことを外国に説明するときに、そういう肝心なところを抜きにして、外形的な制度をジョブ型の枠組みでも理解できるような表面的な形で説明してきているので、実はそこのところがきちんと伝わっていないのです。
だから、日本は部分的に良く理解できないことをやっているという風にしか理解していなくて、それが独自の内在的論理に基づいて緻密に組み上げられているということは誰もきちんと説明していない。
投稿: hamachan | 2010年12月 7日 (火) 11時24分
ですけれど、韓国は、日本と同じ、正規・非正規の問題がありますよね。中国もそうだったかな。
東アジアと南アジアは違うかもしれないとは思うのですが。
宗教文化の差とか(マックス・ウェーバーでございますが)、欧米の植民地であった国の特質とか、どうなんだろうと、興味があります。
投稿: 哲学の味方 | 2010年12月 7日 (火) 17時44分