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2010年12月26日 (日)

カラ求人の雇用システム的原因@OECD

労務屋さんが取り上げ、

http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20101224#p1

シジフォスさんもコメントしたとなれば、

http://53317837.at.webry.info/201012/article_26.html

やはりひと言コメントしておきましょうか。

ただ、この現象自体はよく知られていることですので、OECDの優秀なエコノミストによる分析をご紹介しておきます。

先日公表されたOECDの「Activation policy in Japan」(日本のアクティベーション政策)の中で、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/oecd-7b79.html

http://www.oecd-ilibrary.org/social-issues-migration-health/activation-policies-in-japan_5km35m63qqvc-en

76頁から77頁にかけてのところですが、

>221. By contrast, the job-filling rate (also called job-offer satisfaction rate) in Japan seems to be lower than in most other countries. The already-low rate fell further after 2002, although it then rose abruptly in the economic crisis when fewer job openings were forthcoming for a greater number of jobseekers. Related to the system of lifetime employment, job descriptions in Hello Work job announcements are far shorter than would be typical, for example, in the United States. Employers are willing to train employees as the need arises, and regard willingness to learn and motivation to work as more important than technical skills (Shniper, 2008). With a view to long-term employment, employers tend to keep a vacancy posted with Hello Work on a quasi-permanent basis, rather than posting a vacancy for a specific post aiming to fill it rapidly.

>対照的に、日本の充足率は他の多くの国よりも低いように見える。この既に低い充足率は2002年の後さらに低下したが、経済危機で求人が激減し求職者が増大すると突然跳ね上がった。終身雇用制度に関連して、ハローワーク求人の職務記述は、たとえばアメリカにおける典型的なものよりもはるかに短い。使用者は必要に応じて労働者を訓練しようとし、学習意欲や仕事へのやる気を技能よりももっと重要だと見なしている(Shniper,2008)。長期雇用の観点から、使用者はすぐに充足する目的で特定のポストのための求人を出すのではなく、ハローワークへの求人を準恒常的に掲示し続けようとする傾向がある

ジョブ型の求人ではないことが、特定ポストのためではないのに求人が準恒常的に出される原因であると、的確に見抜いています。

こういう分析ができるエコノミストがOECDにはちゃんといるのですから、OECDの分析は信頼がおけます。

ちなみに、本ブログでも予告してきたように、本報告書はわたくしが翻訳して、明石書店から出版される予定です。日本語でお読みになりたい方はそれまでしばらくお待ち下さい。英語版は上のリンク先で自由に読めます。

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