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小林美希『看護崩壊』

9784048700870 小林美希さんから『看護崩壊 病院から看護師が消えてゆく』(アスキー新書)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://ascii.asciimw.jp/books/books/detail/978-4-04-870087-0.shtml

>今、人知れず深刻化しているのが看護師不足問題。過酷な労働を強いられ、年間離職者10万人以上と崩壊寸前の現場を詳細にルポし、関係者からの改善策をまとめた、初めての「看護職から見た」医療崩壊の書。

ページをめくった最初の一行に、いきなり

>「職場では看護師が流産するのは当たり前と思っている」

という言葉が出てきます。

医師の過重労働については最近よく言われるようになり、本ブログでも何回か取り上げたこともありますが、看護師についてはその陰に隠れがちです。しかし、心身の疲弊から年間10万人以上が離職し続けるという状況は、まさに物言わぬ「立ち去り型サボタージュ」が起こっているということなのでしょう。

小林美希さんは『ルポ 正社員になりたい-娘・息子の悲惨な職場』『ルポ “正社員”の若者たち-就職氷河期世代を追う』と、若者労働問題のルポルタージュで有名ですが、今回は看護師という誰にとってもなじみがあるにもかかわらず、そして女性労働者の20人に1人を占める存在であるのに、その過酷な労働条件があまり話題になりにくい職種に着目して書かれたのですね。

同じアスキー新書には『雇用崩壊』というのもありましたが、こちらはいかにも玉石混淆で、どうしようもないのも入っていました。こちら『看護崩壊』は首尾一貫した世に訴える書としておすすめです。

(追記)

ちなみに、この本の235ページに、わたくしのコメントが1パラグラフ入っています。小林さんから取材を受けた部分です。

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