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2010年12月24日 (金)

JILPTの派遣関係調査報告

労働政策研究・研修機構(JILPT)から、22日付で派遣関係の調査報告が2本発表されました。

報告書自体は

http://www.jil.go.jp/institute/research/2010/078.htm(人材派遣会社におけるキャリア管理に関する調査(派遣元調査))

http://www.jil.go.jp/institute/research/2010/079.htm(派遣社員のキャリアと働き方に関する調査(派遣先調査))

ですが、プレス発表資料が作られているので、そちらを一瞥された方がわかりやすいでしょう。

http://www.jil.go.jp/press/documents/20101222a.pdf(人材派遣会社におけるキャリア管理に関する調査(派遣元調査))

http://www.jil.go.jp/press/documents/20101222b.pdf(派遣社員のキャリアと働き方に関する調査(派遣先調査))

この調査研究の主任は派遣業界では結構有名な小野晶子さんです。

いくつも興味深い点があるのですが、それは是非リンク先を見ていただくとして、ここでは派遣元調査の最後の「今後の事業方針」というところを。

>今後の事業方針についてみると、派遣業界では、「業務請負事業」や「人材紹介事業」への拡大を検討している事業主の割合が高くなっている(図8)。
特に一般派遣での傾向が著しく、「業務請負事業の拡大」は57.7%、「人材紹介事業の拡大」が39.0%といずれも特定派遣を上回っている。特定派遣に関してみると、「派遣社員の高付加価値化による派遣料金の上昇」(25.8%)が「業務請負事業の拡大」(51.3%)の次に高く、質的競争による事業戦略を考えていることがわかる。

高付加価値化による派遣料金の上昇という戦略が望ましいのは言うまでもありませんが、一番人気が「請負化」であり「紹介化」であるというのは、まさしく本質を外した法規制によって、実態を何ら変えないまま看板の付け替えだけでものごとを処理するという、一番好ましくない方向に走りつつあることを、雄弁に物語っているように思われます。

こうやって請負化したもと派遣会社が、数年後にはまたもや偽装請負キャンペーンで叩かれてわさわさと派遣化するという未来のデジャヴが目に浮かびます。

大事なのは、事業法として派遣事業を規制することではなく、労働法として派遣労働者をきちんと保護する仕組みを確立することであるはずなのですが。

(とはいえ、労働者保護自体を目の仇にする連中もうろちょろしていますから、それもなかなか難しいのですが。そして、派遣業界はついついそういうろくでもない連中の藁にすがりたがるのです。先日の早稲田シンポでお話しした構図です。そうやって、派遣業界が「労働者の敵」と手を結ぶことで、ますます叩かれて事業規制が進むという悪循環)

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hamachanブログ(旧EU労働政策雑記帳)に今日も興味深いエントリーを発見。 いつもながら濱口節は痛快かつ的確です。 JILPTの派遣関係調査報告 (hamachanブログ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・... [続きを読む]

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