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2010年11月25日 (木)

日本生協連の社会保障コラムで引用されました

日本生協連の「社会保障de暮らしづくり」というサイトの「コラム ア・ラ・カルト」で、子育て環境研究所代表、大正大学客員教授の杉山千佳さんが、「政策としての「子ども・子育て支援」」というエッセイを書かれていて、その冒頭で、わたしの『世界』8月号の(宮本太郎先生、白波瀬佐和子先生との)鼎談での発言を引用していただいております。

http://nenkin.coop/column/index.html#101125_01

>先日、労働政策が専門の濱口桂一郎さんが、誕生したばかりの菅内閣の民主党政権に関してコメントを述べている記事を目にしました。

 そのなかで濱口さんは「子ども対策ではなく、労働政策の観点から、子ども手当を非常に高く評価した」とおっしゃっていました。

 つまり、「いままでの日本の雇用システムでは、成人男子の正社員が奥さんと子どもを養うだけの賃金を会社が払う。その対極にある非正規労働者は、家族を養うどころか、自分自身が養われているんだから、生活保護以下の水準でも構わないという形で労働市場が二極化してきた。これを改善するには、正規・非正規に関わらず、社会全体で子どもの成長を保障する子ども手当を手厚くして、二極化している労働市場の構造を変える方法が考えられる」というのです。

 そして、発足当初の管政権に関しては、「菅新首相は、経済政策と社会政策、かつその相関関係についてそれなりの認識を持っているようです。しかも、福祉や介護が産業としての成長分野だという話に加えて、需要側、つまり増税をしてでも社会保障を手厚くすることによって、国民が安心し、消費にお金が回っていく。それが実は経済全体を活性化し、成長していく上で非常に役に立つんだという認識をかなり明確に示されている」と評価しています。

 こうした発言は、「子どもを食いものにするのか!?」と、子育てや子どもの問題を聖域化して語る方たちからは叱られてしまうかもしれませんが、わたしは「こういう考え方もあるのか」と、新しい発見をした思いでした。

 「子ども」は単独でそこにあるものではなく、全体の中の一部として、全体につながってあることを再認識したと同時に、子育て支援の分野は今後、成長が期待される産業であり、子育て環境の質をあげるには、スキルの高い、優秀な人材に来てもらわなければなりませんから、そうしなければならないと思いました。

 そして、社会保障制度だけでなく、雇用を含めた国全体の政策の中の子ども・子育て関連の制度の位置づけの議論も必要なのだ、ということを実感しました。

私の発言の趣旨を十全に受け取っていただき、ありがたいと思います。

記事中にリンクが張られているのは、私のホームページにアップした私の発言部分ですが、

http://homepage3.nifty.com/hamachan/sekai1008.html

改めてざっとお読みいただければ幸いです。

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コメント

杉山です。濱口さんのブログで紹介されるのが夢でした。どうもありがとうございます。
成長産業である子ども・子育て分野に優秀な人材を送り込むべく、職業訓練も怠らず(現場で役に立たないと意味がないので)、学生さんを育てたいと思います。これからも興味深い情報発信を期待しています。

こちらこそ、拙文を紹介いただきありがとうございました。
時々お立ち寄りいただき、思ったことどもをコメントしていただければ幸いです。

このブログは、単にhamachanの主張と論議の場であるだけでなく、最新労働ニュースと、労働関係図書・雑誌記事評論の「お役立ち」ブログですよね。送られるものをほんとに精力的に読んでおられるなと感心しています。
私はもともと歴史出身で、好きな歴史家はマックス・ウェーバーとマルク・ブロックですが、最近ブロックについて面白い記事を読みました。「みすず」8月号と10月号に載っているもので、ペーター・シェットラーという、ベルリンのマルク・ブロック・センターの研究者が書いている「さらに学びうるものは何か?マルク・ブロック再生」です。
マルク・ブロックは、簡単に言うと、理論的に歴史を描こうとしたのではなくて、社会・生活全般を見渡して社会構造を把握しようとした歴史家だと思います。で、ナチスへのレジスタンス運動の指導者として虐殺された人としても有名です。もっともこれが彼を祭り上げることになって、真の姿から遠ざけられていることをシェットラーは問題視していますが。
話が逸れましたが、何を言いたかったかというと、マルク・ブロックという人は、精力的に論文を書いただけでなく、これまた精力的に書評をする人だったのだそうです。亡くなるまでに論評した本は一千冊をこえる、とありました。いや、すごいなあ・・・。

あんまり応援の文章に見えないかもしれませんが、hamachan、書評も楽しみにしています!

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