台湾の労働尊厳教育
亞洲社会論壇(ソーシャルアジアフォーラム)では、各国からの報告討議に先立って、ホスト側の台湾の行政院労工委員会副主任(労働副大臣に相当)である潘世偉さんが基調講演をされました。潘さんは労働法の先生から政府に入った方ですが、自ら携わっておられる最近の労働法、労働政策の動きについて包括的に語られました。
その中で一つ、最後の方で述べられた労働尊厳教育の話が興味深いものでした。ディーセントワークの考え方を教育段階から国民に浸透させていこうというものですが、ご多分に漏れず台湾でも教育部はきわめて消極的なんだそうですが、それでも中学校段階から労働尊厳教育を実施しつつあるということでした。
そもそも今回の工会法改正でも、教師の労働基本権には大変否定的で抵抗したそうで、韓国でもそうですし、教師は聖職にして労働者に非ずというのは東アジアに共通の感覚なのでしょうかね。
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職業の貴賎とか、家族制度とか、経済構造だけではない、儒教ですかね、社会意識のあり方が問題なのではと感じます。
欧米の社会意識を規定しているのは、キリスト教と市民革命かなあ、と、お天気の良い秋の午後にぼうっと考えています。
投稿: 哲学の味方 | 2010年11月16日 (火) 16時24分