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2010年11月 6日 (土)

最低賃金の引き上げは雇用を減らすか?@DIO

Dio 連合総研の『DIO』11月号がアップされています。

http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio254.pdf

特集は、「最低賃金の論点」。論文は、

最低賃金制の今日的な役割と今後の課題    加藤 昇 …………………… 4
最低賃金と生活保護の整合性を再検討する   金井 郁 …………………… 8
最低賃金の引き上げは雇用を減らすか      四方 理人 ………………… 10

の3本です。

金井さんの論文は、最低賃金と生活保護というここ数年来の大きなトピックを取り上げていますが、

>しかし、この生活保護基準は、働いていない者を対象として決定されている。生活保護受給者が働いて収入を得ると最低生活費である生活保護基準を超えてしまうため、勤労収入は基本的には生活費として認められないが(収入認定されるという)、一部が控除され手元に残る。これを勤労控除と呼ぶが、この勤労控除は、働くことにより必要となる費用と位置づけられている。したがって、働くことを前提とした最低賃金との比較においては、勤労控除まで含めた生活保護基準が用いられるべきである2と考える。

と主張しています。

四方さんの論文は、経済学系の人から繰り返し語られる「最低賃金の引き上げは雇用を減らす」という批判に対する考察です。

ここで紹介されている四方さんのディスカッションペーパーでは、

>1990年から2005年までの『国勢調査』の都道府県別データから、神林らの分析と同様の方法で分析を行った1。その結果、川口・森の分析と同様に若年の男性においては最低賃金の上昇により雇用が減少する一方で、女性については逆に増加していることが観察された。これは、最低賃金が上昇することで男性は低賃金の雇用機会が減少する一方で、男性より平均賃金も就業率も低い水準である女性では、最低賃金が上昇することで新たに働きに出ようとする者が増え、雇用が増加するのではないかと考えることができる。

という分析がされているそうです。

結論としては、

>以上のように、最低賃金が上昇することで就業率が低下するかについては、国内外で多様な見解が示されており、今後の研究の進展が望まれる。また、貧困対策および低賃金対策としての最低賃金の引き上げをめぐる具体的な政策の現場においては、最低賃金の雇用への影響が性別や年齢によって異なることを念頭におき、高齢者、若年層、女性世帯主などの対象ごとにその有効性を検討することが必要ではないか。あわせて、他の税制および社会保障給付とセットでその相互作用を考えた上での政策が必要となろう2。

と述べています。

このあとには、10月27日の連合総研フォーラムで公表された経済情勢報告の要約が載っています。ちなみに、このフォーラムにはわたくしは行かなかったのですが、出席された方から、連合総研のフォーラムで労働基準法が企業の邪魔になっているなんて発言はいかがなものか、という感想(というか苦言)をお聞きしました。うーむ。

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