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« シンポジウム「社会保障と雇用をどう立て直すのか 政治と政策の間で」 | トップページ | 野川忍先生の『労働法問題集』と『労働判例インデックス第2版』 »

2010年10月 5日 (火)

連合総研『DIO』10月号

Dio_2 連合総研の機関誌『DIO』の10月号がアップされています。

http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio253.pdf

特集は「財政問題を考えるー消費税論議の何が問題なのか」で、

財政再建と経済再生の切り札は雇用拡大     小野 善康 ………………… 4
財政と社会保障における消費税     宮島 洋 …………………… 8
世代間公平から見た消費税増税     井堀 利宏 ………………… 11
税と社会保障一体改革が必要     森信 茂樹 ………………… 14

というラインナップですが、ここではやはり小野善康先生でしょう。マスコミ等で誤解に基づくバッシングを受けた小野先生が、思いっきりわかりやすくその考えを説明しています。

妙に部分的に引用するよりリンク先を読んでいただく方がいいのですが、最後の一節だけこちらに引用しておきます。

最後に、お話を伺う中で、増税による雇用創出について、なかなか理解が得られないというお話がありましたが、理解が得られない最大の理由をどのようにお考えですか。

 増税による税収を使って雇用創出を行えばよいということに対して、これまで「私には何の得にもならないのに、なんで失業者の雇用のための税金を取られなければならないのか」という反応がたくさんありました。

 こういう考え方になるのは、目先の分配のことしか頭にないからです。好況で生産能力がすべて使われているなら、これ以上物やサービスを増やすことができないから、財政政策によって購買力が自分から他人に渡れば、その分だけ自分の消費できる分は減って、他人が消費できる量は増えます。だから損だという主張が成り立ちます。しかし、現在は生産能力が余っている。それを少しでも活用することができれば、経済全体で提供される物やサービスの総量が増えるから、国民全体の便益は必ず上がります。

 具体的には、失業者を雇用して介護や保育、耐震化などの社会資本整備を行えば、その分国民生活の質は上がります。それに失業者に払った給与はさまざまな必需品の購入を通して就業者に戻ってきます。さらに、雇用状況が改善すれば、いつ肩たたきにあうかと思っていた就業者も安心しますから経済全体の消費も所得も増えて、経済が活性していきます。

 日本は使い切れないほどの生産力があって不況になっているのだから、国民全体がこうしたマクロ的な視点で考え、いまある生産力をフル稼働させるだけで、十分に幸せで安心な社会を実現することができるのです

こういう考え方を目の敵にする人々がいっぱいいるんですねえ。

あと後ろの方に「2010年度主要研究テーマ」が載っていて、この10月から始まる新たなテーマがいくつか挙げられているんですが、その中に、

企業行動・職場の変化と労使関係に関する研究

というのがあって、

>労使関係、とくに集団的労使関係の今後のあり方を探っていくには、①企業行動と人事制度、②労働・生産過程と職場集団、③労働者個々人と労働組合、それぞれの分野の分析にとどまらず、相互の連関を捉えていくことが重要になっている。

と、大変意欲的なことが書かれています。

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内閣府の経済社会総合研究所長に小野阪大教授が就任。 この朝日の記事の前半は妥当だが、菅首相が頼っているものの、その後の発言を見ると正確な理解がされておらず、理論的支柱になっているかは微妙だ。 後半の記事で、「増税しても雇用のために使われるなら景気は悪くならない」と小野教授が入れ知恵しているように書かれているが話は逆で、彼の著書を読めば、不況期には社会に役に立つ雇用創出が重要で、民間がやらないなら公... [続きを読む]

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