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2010年9月17日 (金)

職場の組合はどこへ行った?

Tm_i0eysjizmjvcmq 『季刊労働法』パワハラ特集の鼎談の続きです。終わりの方で、そもそも労働組合は何やってるの?という話になっていきます。

>(金子)その辺が労働組合の機能を考えたときに、糾弾型になっているというか、責任追求型になってきているというけれども、一昔前はどちらかというと職場の世話役で、そういう苦情処理、調整というのはほとんど労働組合の職場委員がやっていたわけですよね。

労働組合が形式的になっていくと言うことは、それはさっき人事がそういう機能をだんだん失ってきたというのと同じで、労働組合もいつの間にか、昔は職場にべたっと張り付いて仕事にも精通していて、ある程度中堅で、職場の信頼がある人が役員になっていたのが、そうではなくなってしまった。・・・

>(龍井)だから問題はパワハラに限られないわけで、日常的な、家のローンの問題から、子どもの教育や介護の問題から、みんな持ち込まれたわけですよね。・・・いろいろ持ち込まれるくらいの入口は組合の機能として復活しないと。

>(金子)しかも、パワハラは外部の問題ではなくて、職場内部の人間関係の問題なんだから、労働組合はその意味で専門店になってもいいわけです。・・・

>(金子)労働者に「困ったときに誰に相談しましたか」と聞くと、圧倒的に同僚だったり、友人だったり、家族になるんだよ。

>(中野)それはそうでしょうね。

>(金子)労働組合なんてほとんど出てこないし、上司も出てこない。だから要するに相談構造というのは苦情が企業内にとどまらなくて、中はむしろ話しにくい。どちらかというと中を避ける構造になってしまっているんだよね。・・・

こういう話になってくると、龍井さんとしてはこう言わざるを得ません。

>(龍井)もちろんそうなんだけれども、私は逆にそこを期待する。組合が頼りになる存在として再生するとしたら、そこをパスしてはできないと思っているから。

>(龍井)・・・大きな網の作り直しという作業に組合が当事者として関わらないといけないと思います。パワハラ対策というのも一つの突破口です。職場全体を立て直すのはユニオンにも地協にもできない。

この発言にはとても同感しますが、問題は連合の上の方のそういう意識と、現場の企業別組合の意識との温度差でしょう。実態は、

>(金子)・・・でも現状では、それはもうないものねだりに近いから、組合にそんなことを期待するよりは、ちょっと外枠のことをきちんとやってよという気がする。そういう中で、龍井さんの言うように確かに例えばパワハラの相談が来る。それをきっかけに企業の問題点というのが非常に見えてくるし、体質も問題だし、職場の作りかえをやろうよというきっかけにはなるんだけれども、その第一歩を踏み出す人なんて、労働組合にいま探したっていないからね。そういうことをやろうという。

だからこそ、こうなっているというループになるわけです。

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