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2010年7月 6日 (火)

「高福祉・高負担」国家を目標に by 榊原英資

Wlf1007060303001p1 正直申し上げて、この方も時たま(時々?)変なことを突発的に言い出したりする性癖がおありになるので、今ひとつ全面的に左担する気にはなりにくいところがあるのですが、さはさりながら、本日産経新聞の正論に書かれたこの論は、細部には下記の通りいささかの異論もありますが、大筋では心より賛同いたします。

http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/100706/wlf1007060303001-n1.htm

>さまざまなビジョンを描くことが可能だろうが、筆者はヨーロッパ型、特にフランス型の福祉国家の建設を目標にすべきだと考えている。高福祉高負担である。現状日本の国民負担率(税プラス社会保障料)は39%、負担率35%のアメリカとともに経済協力開発機構(OECD)諸国の中では小さな政府グループに入る。

 他方、フランスは61%、ドイツ、イギリスはそれぞれ52%と48%。ヨーロッパ諸国は大きな政府を維持している。なかでもフランスはスウェーデンの65%には及ばないが、西ヨーロッパの中では最も大きな政府を持っている。

 日本の社会福祉は基本的には年金と医療。対象者の多くは高齢者だが、フランス等ヨーロッパ諸国の福祉は出産、育児、教育などに手厚く、若年層にむけたものが多い。ちなみに、出産、育児、教育給付に一般的家族手当を加えた家族関係の支援はフランスでGDPの3・00%、日本は0・81%である。また、フランスでは保育園(3歳からほぼ全員入る)から大学まで公立学校は無料。グラン・ゼコールというエリート教育のための大学では公務員なみの給与を支払っている。

 こうした政策の結果、フランスの出生率はついに2・0を超えた。先進国では、2・0を上回るのはアメリカとフランスのみ。人口の増加は最大の成長要因でもある。少子化に悩む日本はフランスに学ぶべき点が多々あるのではないだろうか。

ヨーロッパ型の福祉国家を目指せ、というご趣旨には心から賛成です。とくに、高齢者向けがほとんどの社会保障システムを、もっと若年層向けに再編成すべきだという考え方も、まことに正しい。

3092159671_ed9567428b ただし、なじかは知らねどおフランスをやたらに褒めあげていることについては、先週金曜日にまさにそのフランスのローラン・ウォーキエ雇用担当大臣からフランスの悩みをお聞きしたばかりということもあり、いささか異論があります。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-799f.html(フランスのウォーキエ雇用相の昼食会)

フランスはある意味で、手厚い福祉国家のために労働者が働きたがらなくなってしまった典型例でありまして、だからこそ現在のサルコジ政権は北欧を見習ってワークフェア政策を採ろうと苦労しているわけですね。

確かに増税してでも手厚い福祉を構築することは必要ですが、同時にそれが労働を促進するようなものである仕組みも必要であるわけで、その辺、欧州各国の経験をきちんと腑分けして研究する必要があります。

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コメント

> 時たま(時々?)変なことを突発的に言い出したりする性癖がおありになる

さすがに、いつも馬鹿なことしか言わない池田信夫のような輩とは違うぞ、ということでしょうね。

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