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2010年6月15日 (火)

男の顔の値段、女の顔の値段

既にマスコミ等でかなり大きく報道されていますのでご存じでしょうが、去る5月27日の京都地裁の判決。労災で顔に火傷を負った男性が、「女性の外ぼうに著しい醜状を残すもの」なら障害等級第7級で、当該障害の存する期間1年につき給付基礎日額の131日分の障害補償年金が支給されるのに、「男性の外ぼうに著しい醜状を残すもの」だと障害等級第12級で、給付基礎日額の156日分の障害補償一時金が支給されるにとどまるのは差別だ!!!と訴えていた裁判です。

世間の注目が高いためか、早速最高裁のHPにアップされています。

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20100615103657.pdf

>以上のとおり,国勢調査の結果は,外ぼうの醜状障害が第三者に対して与える嫌悪感,障害を負った本人が受ける精神的苦痛,これらによる就労機会の制約,ひいてはそれに基づく損失てん補の必要性について,男性に比べ女性の方が大きいという事実的・実質的な差異につき,顕著ではないものの根拠になり得るといえるものである。また,外ぼうの醜状障害により受ける影響について男女間に事実的・実質的な差異があるという社会通念があるといえなくはない。そうすると,本件差別的取扱いについて,その策定理由に根拠がないとはいえない。
しかし,本件差別的取扱いの程度は,男女の性別によって著しい外ぼうの醜状障害について5級の差があり,給付については,女性であれば1年につき給付基礎日額の131日分の障害補償年金が支給されるのに対し,男性では給付基礎日額の156日分の障害補償一時金しか支給されないという差がある。これに関連して,障害等級表では,年齢,職種,利き腕,知識,経験等の職業能力的条件について,障害の程度を決定する要素となっていないところ(認定基準。乙3),性別というものが上記の職業能力的条件と質的に大きく異なるものとはいい難く,現に,外ぼうの点以外では,両側の睾丸を失ったもの(第7級の13)以外には性別による差が定められていない。そうすると,著しい外ぼうの醜状障害についてだけ,男女の性別によって上記のように大きな差が設けられていることの不合理さは著しいものというほかない。また,そもそも統計的数値に基づく就労実態の差異のみで男女の差別的取扱いの合理性を十分に説明しきれるか自体根拠が弱いところであるうえ,前記社会通念の根拠も必ずしも明確ではないものである。その他,本件全証拠や弁論の全趣旨を省みても,上記の大きな差をいささかでも合理的に説明できる根拠は見当たらず,結局,本件差別的取扱いの程度については,上記策定理由との関連で著しく不合理なものであるといわざるを得ない。

>以上によれば,本件では,本件差別的取扱いの合憲性,すなわち,差別的取扱いの程度の合理性,厚生労働大臣の裁量権行使の合理性は,立証されていないから,前記(2)ウのように裁量権の範囲が比較的広範であることを前提としても,なお,障害等級表の本件差別的取扱いを定める部分は,合理的理由なく性別による差別的取扱いをするものとして,憲法14条1項に違反するものと判断せざるを得ない。

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