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2010年6月14日 (月)

『季刊労働法』229号

I0eysjiyoy2g 『季刊労働法』2010年夏号(229号)が刊行されました。特集は「民法改正論議と労働法」、第2特集は「5年目を迎えた労働審判の課題」、小特集が「労組法上の労働者・使用者」です。

http://www.roudou-kk.co.jp/quarterly/archives/004484.html

●229号では、法制審議会で議論が進行中である民法(債権法)改正の動きを眺めつつ、労働法にどのような影響があるのかを考えます。労働法学、民法学といった学者の立場、労使の弁護士といった実務家の立場、4つの視点から検討します。

●第2特集では、増え続ける労働審判の問題点について、労側、使側の弁護士、裁判所、という三者の論考を掲載します。労働審判制度の現状と課題、不満な点などを解明します。
 また、小特集として「労働組合法上の労働者概念、使用者概念」を掲載します。隔号掲載の「労使で読み解く労働判例」では、東芝(うつ病・解雇)事件(東京地判平成20年4月22日) を取り上げます。

特集
民法改正議論と労働法

民法改正と労働法の現代化
 ―改正後における労働法の立法課題―
上智大学名誉教授 山口浩一郎

民法改正と労働法制 
上智大学法科大学院教授 加藤雅信

労働法から見た民法(債権関係)改正について
 ―労働者側弁護士から見て―
弁護士 水口洋介

使用者側から見た民法改正と労働法
弁護士 和田一郎

第2特集 5年目を迎えた労働審判の課題

現場裁判官から見た労働審判の現状と改善点
 最適な運営のために 
千葉地裁部総括判事(前名古屋地裁部総括判事) 多見谷寿郎

労働審判の現状と問題点
 ―労働者側代理人からの発信
弁護士 後藤潤一郎

使用者側代理人からみた労働審判 
弁護士 峰 隆之

小特集 労組法上の労働者・使用者
労働組合法上の労働者性について考える
 ―なぜ「労働契約基準アプローチ」なのか?
立教大学准教授 竹内(奥野)寿

労組法上の使用者
 ―派遣先の団交応諾義務を中心に
大阪経済法科大学講師 本庄淳志

■労使が読み解く労働判例■
うつ病により休職している労働者の解雇と使用者の責任
 ―東芝(うつ病・解雇)事件・東京地判平成20・4・22労判965号5頁―
東京大学教授 水町勇一郎

■連載■
個別労働関係紛争「あっせんファイル」(連載第11回)
イギリス労働紛争解決システムにおける調停
―ETとACASの制度的関連について―
九州大学教授 野田 進

労働法の立法学(連載第22回)――障がい者雇用就労の法政策
労働政策研究・研修機構統括研究員 濱口桂一郎

■神戸労働法研究会■
派遣労働者の解雇・雇止めをめぐる法的問題
 ―プレミアライン(仮処分)事件を素材として― 
 宇都宮地栃木支決平成21年4月28日労判982号5頁
追手門学院大学非常勤講師 オランゲレル

■同志社大学労働法研究会■
就業規則の不利益変更と労働者による個別同意との関係性
 ―協愛事件(大阪地判平21・3・19労判989号80頁)の検討を中心に
同志社大学大学院博士後期課程 山本陽大

■北海道大学労働判例研究会■
私立大学における学校長の退任決議の効力
 学校法人聖望学園ほか事件東京地方裁判所平成21年4月27日判決
 (平成19年(ワ)第11064号労働判例986号28頁)
弁護士 上田絵理

■筑波大学労働判例研究会■
りそな銀行事件
 東京高裁平成21年3月25日判決,労働経済判例速報2038号25頁
筑波大学労働判例研究会 上田憲一郎

■イギリス労働法研究会■
イギリス労働法における労務提供契約の「性質決定」の意義と構造
九州大学大学院/日本学術振興会特別研究員 新屋敷恵美子
アジアの労働法と労働問題
韓国における公認労務士法制の概要と現状
 ―人事労務法務分野における専門家法制のあり方を考えるために
青山学院大学教授 藤川久昭

■研究論文■
雇用改革の失敗と労働法(3) ―さらなる立法を考える
青山学院大学教授 手塚和彰
企業組織再編と労働関係の帰趨 ―ドイツ組織再編法における手続き規制の検討を中心に
東京大学大学院 成田史子

冒頭の山口浩一郎先生の論文は、民法改正自体よりも、改正後の労働法の立法課題として、労働契約法試案から、有期労働の規制から、休息と時間規制の弾力化から、最後は労働者代表制の構築に至るまで、現下労働法制の課題総ざらえですね、これは。

あとの民法関係の3本はいずれもいかにも民法という緻密な論文です。じっくり読まなければ・・・。

今どきの論点として面白いのが小特集の労組法上の労働者性、使用者性。特に、本庄さんの派遣先の団交応諾義務をめぐる論考は、今回の改正案で先送りになった論点でもあり、派遣法制定時の思惑等もこれあり、いろんな議論のネタが詰まっていると思います。

派遣といえば、オランゲレルさんのプレミアライン事件の評釈も必読。

でも、本号でいちばん興味深いのは、実は論文というより紹介ですが、藤川久昭さんの「韓国における公認労務士法制」です。現在、韓国では個別労働紛争処理システムとして、国の機関である労働委員会で不当解雇等の救済手続が設けられていますが、弁護士だけでなく公認労務士にこれの代理人業務が認められているんですね。先日の日本労働法学会での李ジョン先生の報告にもありましたが、これは日本の法制との関係で、いろいろと考えさせるものがあります。

なお、わたくしの「労働法の立法学」は、今回は「障がい者雇用就労の法政策」です。ごく最近までの動きをフォローしています。

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