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2010年5月 5日 (水)

日経新聞の「規制改革」は外国人チープレーバーの導入か?

昨日の日経新聞の社説は、「(「元気な経済」考) 介護・保育・医療を規制改革で伸ばそう」と題して、

http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE2E4E5E5E3E5E7E2E2E6E2E7E0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D

>需要がどんどん増えていく介護、保育、医療で経済の成長を促すには、どんな仕組みが必要だろうか。

と問いかけています。

>介護に限らず保育や医療を含め、社会保障の分野はサービスを必要とする人が急増しているのに、供給が追いつかない。

どうしたらこういう分野の供給を増やすことができるだろうか、と問われたら、そりゃ待遇改善でしょう、と自分がその立場だったらという風に考える人だったら考えると思うのですが、さすがに日経新聞は違います。

>介護サービスを担う人材も足りない。要介護者の増加を考えると、政府は介護士を年に5万人程度ずつ増やす必要があると試算する。しかし仕事の内容がきつい割に給料が低いなどの理由で、なり手が大きく増える見通しは立たない。人材を日本人に頼る考え方を改める必要がある。

なるほど、「仕事の内容がきつい割に給料が低い」から日本人の労働供給が増えないのは、きつい仕事を低賃金でやろうとしない日本人が悪い、と。そんな怠け者はほっといて、きつい仕事を低賃金でやってくれる外国人を使おうと。

>経済連携協定に基づくインドネシアとフィリピンからの人材受け入れは数百人にとどまる。日本人介護士の待遇が下がるのを恐れる業界団体に配慮して厚労省が制限しているからだ。数千人単位で受け入れなければ年5万人増の達成は不可能だ。

そりゃ、低賃金で使うことが目的であるならば、反対するのは当然でしょう。大事なのは、外国人がたくさん入ってきても大丈夫なような高い労働条件をきちんと確保することではないかと思います。

よく、多くの失業者がいるのだからそっちを介護労働力に回せばいいという議論もありますが、そこは向き不向きがあるので、ある程度外国人労働力の活用を図ることはやむを得ないと私は考えていますが、ここまで露骨に低賃金労働力を使いたいという欲望をむき出しにしたような社説は、いささか品位に欠けるように思います。たぶん、日経新聞を読むような読者層には、そういう低賃金労働力と競合するような層はいないと思っているからなんでしょうけど。

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コメント

医療関係者ですが外国人医師の導入を政府は検討しているようですが、日本人医師が働きたくないような労働環境にどうして外国人医師が来ると考えるのか、国のその辺の思考回路が全く理解できません。看護師、介護士を外国人に頼ろうとするのも同じことです。

この(外国人医師導入)場合↑政府が…というのは政治家国会議員が…のことであり
政治家が…というのは彼の考える有権者が…という
こととほぼイコールで。

”国のその辺の思考回路”は新聞の投書欄や、病院の苦情受付ボックス、床屋の待合をよくさがしてみると落ちているかも知れませんね。

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