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2010年5月19日 (水)

見舘好隆『「いっしょに働きたくなる人」の育て方 』

9784833491181_1l 株式会社ニッチモの海老原嗣生さん、荻野進介さんから、ニッチモが編集を担当した見舘好隆『 マクドナルド、スターバックス、コールドストーンの人材研究「いっしょに働きたくなる人」の育て方 』(プレジデント社)をお送りいただきました。ありがとうございます。

http://www.works-i.com/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=670&item_no=1&page_id=17&block_id=302

>営業やサービスなど「顧客接点」を担う人材の指導は、「どうしてもOJTが主流で、メカニズムに落とすことが困難だ」--。そう思い悩む人事や経営者は多いのではないだろうか。だが、本書はずばり「サービス人材もメカニカルに育てられる」と主張する。外食チェーン3社で働く学生への徹底インタビューからなる本書は、同僚や上司と密接な連係を保ちながら、千人十色の顧客の要望に、すばやく確実に応え続けなければならない接客アルバイトの場を綿密に分析。そこから、あらゆる組織に当てはまる、若手人材育成の黄金則を導き出す。企業経営者や人事はもちろん、就活を意識し始めた大学生、その親御さんにも必読の書。

ということで、内容は、

1章 大学教員の私が学生に接客バイトを勧める理由
 「多様な人たちと協働する力」は授業では磨けない
 接客アルバイトが若者を成長させる
 基礎力とは「社会で働くために必要な力」

2章 採用から社員登用まで「若者が育つ」3社の仕組み

3章 若者を成長させる「経験と触媒」

4章 どんな組織にもあてはまる「人材育成の黄金期」
 「叱る」と「褒める」の絶妙なバンラスを
 カウンターの向こうにいた自分を忘れさせない
 手取り足取りと適度なほったらかし
 お金以外の働く目的を設定できるか

5章 「四方よし」のすすめ
 接客バイトは未来の社員であり顧客である
 バイト経験に修了証を与えよう

というものですが、本ブログの読者の皆さんには、次のような一節を見ると読んでみようと思われるのではないかとおもわれます。

>アルバイトから正社員へのキャリア・ラダーについては、京都女子大学の筒井美紀准教授が、介護・看護・保育など、社会的ニーズが高く、ラダーを移行する際に必要とされる技能が特定しやすい職業には導入しやすいが、ファーストフード業界のように、店長と一般従業員との間に中間レベルのスキルがほとんどない場合は導入しにくい、と指摘していますが、誤解があります。日本におけるマクドナルドやスターバックス、コールドストーンの店長への道は、獲得すべきスキルは明文化できますし、筒井氏が指摘するほど薄くありません。既にマクドナルドとスターバックスでは明文化され、キャリア・ラダーは作られているのです。(155頁)

とか、

>東京大学教授の本田由紀氏は、コミュニケーション能力や主体性、行動力といった曖昧な定義によって、学生が就職活動において振り回されている、と指摘します。労働政策研究・研修機構の岩脇千裕研究員は、現在の企業が行っている面接では、せいぜい、学生のコミュニケーション能力の有無しか測定できていない実態を明らかにしました。

>しかし、マクドナルドやスターバックスがアルバイトに提供しているプログラムはかなり高度なものです。これまで見てきたとおり、社会で働く上で必要な力=基礎力を伸張させる大きなきっかけになっているのは間違いありません。そこで私が提案したいのは、教育プログラムを終了した暁に、両者がそれぞれ「ディプロマ(修了証)」を発行することです。国による客観的な評価があればそれに超したことはありませんが、そのプログラムで学んだ研修内容や時間を明記するだけで具体的な評価の資料になるはずです。それが実現すれば、学生はそのことを履歴書に記載できるようになる。企業側も、コミュニケーション能力といった曖昧な言葉でなく、その若者の能力を性格に見極めることができます。本田氏の指摘するミスマッチも解消されるのではないでしょうか。(160頁)

といった一節は興味をそそるでしょう?

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コメント

毎回様々な文献を紹介してくださいまして、ありがとうございます。いつも興味深く拝見しております。

今回参照されている本の主張と関連するような関連しないようなことなのですが、最近読んだ文章で、
http://wisdomofcrowdsjp.wordpress.com/2010/05/17/a084/ (The Wisdom of Crowds - JP » 「無給」で働く人々、とあるNPOの運営について Comments Feed)

> 大学生の内から実務能力を身に付けなければならないので、米国は日本に比べると厳しいと思います。

というものがありました。
しかし、個人的には、訳の分からないモノを備えているかのように振舞うことを求められるより、実際に役に立つ職能を求められる方がずっと「優しい」と思うのです。

ですので、日本にもこう言った就業前の職能証明に有用な仕組みが増えていくと良いと考えています。

ところで、この文章の追記の部分にも「コミュニケーション能力」が登場していて、こちらも興味深いです。時流なのでしょうか。

本書をご紹介いただき、ありがとうございます。
引用いただいた箇所がまさに、本書の眼目です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

店長業務のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ


http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E3E6E2E0E38DE3E6E2E3E0E2E3E0869891E2E2E2

”うどんチェーン「丸亀製麺」、全店をパート店長に  :日本経済新聞 ”


マクドナルドはアルバイトから店長(≒正社員)への
キャリアラダーがしっかりしているそうですが
丸亀製麺はどうでしょうか

店長≠正社員という違いも含めて


正社員でなければ
マクドナルド店長過労死のような痛ましい事件は
おきないかもしれませんね

毎回様々な文献を紹介してくださいまして、ありがとうございます。いつも興味深く拝見しております。

今回参照されている本の主張と関連するような関連しないようなことなのですが、最近読んだ文章で、

http://sierblog.com/archives/1743059.html

レーバーカットとは、シフトに入っているアルバイトを、早めに帰らせて人件費を浮かせること。想定した売り上げに基づいてバイトのシフトを
組んでいるわけだが、店の状況を見て、30分ごとの売り上げレシートを見て、もし想定より売り上げが低そうなら、アルバイトのシフトをカットする。

21歳の学生アルバイトがだよ、40歳とか50歳の長年店で働いている主婦とか、目上のフリーターとかに、店で、
「今日はできればシフトを30分短くしてほしい。店の売り上げがあまりよくないので」なんて話をして、レーバーカットし、社員が出社したら、
「売り上げは厳しかったですが、バイト2人、1時間分、レーバーカットしました」なんて報告したりする。これもまたある意味すごいことだ。そこまで学生バイトにさせちゃうんだから。

など

非常に面白いものでした。

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