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ニッポンの「失われた20年」にもっとも失われたのは若者の雇用だった@『月刊連合』4月号

201004cover 『月刊連合』4月号が、「ニッポンの「失われた20年」にもっとも失われたのは若者の雇用だった」という特集を組んでいます。

連合のHPが最近月刊連合のアップデートをしていないので、リンクを張れないのですが、こういうメンツによるこういうインタビュー記事です。

1 日本の若者と雇用-OECDの分析と提言から   中島ゆり

2 若者の雇用を取り戻すために(キャリアラダー戦略に学ぶ)  筒井美紀

3 若者の雇用を取り戻すために(経済政策の視点から)  飯田泰之

4 連合のアプローチ  團野久茂

201004tobira 1の中島ゆりさんは、わたくしも監訳として関わったOECD『日本の若者と雇用』の翻訳者です。彼女の大きな顔写真がどーんと載っていますので、翻訳を読みながらどんな方だろうと思っていた方は、是非ご一覧を。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-ce0b.html(日本は若者が安定した仕事につけるよう、もっとやれることがある)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/oecd-1901.html(OECD『日本の若者と仕事』翻訳刊行のお知らせ)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-0da2.html(OECD『日本の若者と雇用』ついに刊行!)

インタビューは同訳書の内容の説明ですが、こういう考え方が連合の月刊誌にきちんと載ることには意義があると思います。

>問題は、若者の意欲ではなく、労働市場の二重構造の拡大。フレクシキュリティ政策で正規と非正規のギャップ解消を

このフレクシキュリティ政策について、中島さんは

>こうした課題は、明らかに労使間でのコンセンサス作りを必要とする。雇用保護規制の見直しというと、労働組合は抵抗があるだろうが、生活保障システムをつくったうえでの見直しであり、目的は正規と非正規のギャップを埋めていくということだと理解してほしい。

と述べ、さらに

>そして労働組合には、「組合員を守る」だけでなく、その周囲で困難な立場にある人たちに目を向け、労働組合の仲間にしていくということをもっと考えてほしい。

と述べています。

2の筒井美紀さんについては、本ブログでも何回か取り上げてきましたが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-4371.html(高学歴代替の戻り現象)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-1409.html(「事実漬け」に勝るものなし)

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/posse-207e.html(POSSE第3号)

今回はキャリアラダーがテーマです。

>就労支援はグッド・ジョブがあってこそ。失われた中間的な仕事とそれに至るハシゴの再構築を

ここでも最後に労働組合への要望が述べられています。

>ぜひ、労働組合のメンバーが地域で活躍するきっかけを作ってほしい。たとえば、学校に呼ばれて身近な労働問題について討論する。そこから、行政や学校との連携に広げていければ、地域で本当に必要な若年雇用対策、就労支援が具体的に見えてくるはずだ。

3の飯田泰之さんは「2%以上の経済成長を」というもっともな経済政策論ですが、最後のところで労働市場制度についても若干言及しています。

>その上で、労働組合に求められるのは、非正規労働者も含めた、雇用と解雇のルールや生活保障の仕組みを整備し、労働者が動きやすい、若者が参入しやすい条件を作っていくことだ。

最後の團野副事務局長は、

>雇用さえ守れば生活が保障される時代ではなくなった。すべての働く人を支えるシステムを作り直すときだ

と述べ、現在わたくしも参加して議論が進められている「公平・公正な待遇プロジェクト」の議論にも若干言及しています。

>今年6月の中央委員会には、論点と方向性を提起して、連合内の議論をスタートさせ、2011春期生活闘争につなげたい。

ということですので、乞うご期待です。

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コメント

■財政健全化目標に債務残高対GDP比縮減など、達成時期を明示へ――本気でやれば、また失われた今度は失われた20年の再来か?

こんにちは。またまた、民主党は、財政健全化目標として、プライマリーバランスについて言い出しています。菅さんは、昨年の暮れあたりに「デフレ宣言」をしたのではありませんか?デフレを克服するには、プライマリーバランスを気していてはできませんが?要するに、経済対策には順番があるということです。これを社会人の健康にたとえていえば、デフレは癌でありそのまま放置しておけば、死に至る病でもあります。一方、プライマリーバランスは、一般社会人にとっては会社の仕事のようなものです。会社の仕事がうまくいかなければ、降格になったり、減俸されたり、挙句の果てには解雇されたりで大変ことになってしまいます。その果てに病気になってしまうということもあるかもしれません。しかし、癌の人が会社の仕事をあれこれ気に病んでいても仕方ありません。まずは癌の治療を最優先しなければなりません。詳細は是非私のブログを御覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2010年4月 7日 (水) 11時57分

だいぶ時間が経ちましたが、連合のHPにこの号の案内が載ったので、そこから表紙と中島ゆりさんの顔写真の載っている見開きページをこのエントリに貼りました。

投稿: hamachan | 2010年4月22日 (木) 23時11分

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