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2010年4月 6日 (火)

日本学術会議大学と職業との接続検討分科会報告書案最終版

さて、先日のエントリでは、朝日の報告を矮小化した記事とそれを矮小だと批判する朝日の社説を、薄っぺらな評論家諸氏のおっちょこちょいなヒョーロンと並べて批評したわけですが、

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-a8fe.html(「卒後3年新卒扱い」というおまけよりも本論を読んでほしい)

その時には日本学術会議のHPへのアップが遅れていたので、文部科学省のHPから中教審での資料を引っ張って説明しましたが、その後、日本学術会議のHPの方にも、最後の会合である3月23日付けの最新の報告書案がアップされたようです。これにもなお若干の修正が入る予定ですが、とりあえず最終報告書とみていいでしょう。

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/d-shidai17.html

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/d-17-1-1.pdf

本文は中教審提示版とほぼ同じですが、最後に「おわりに」というあとがきが付けられていますので、せっかくですのでそれを引用します。

>若者の教育は世界の変革といわれる。現代の「若者を取り巻く困難」から説き起こした本稿は、「大学教育の分野別質保証の在り方検討委員会」のもとに設置された「大学と職業との接続の在り方検討分科会」での審議を基に取りまとめられたものである。同分科会は、今後の日本という観点からばかりでなく、グローバル時代の世界的通用性という観点からも火急に求められている大学教育の分野別質保証を実質的、具体的に図っていくに当たり、現状において大学と職業とが必ずしも適切に接続していない状況を直視し、この問題状況に関して現実的な改善策を提案する必要があるとの認識に立って設置されたものである。発足以来、のべ17 回にわたる会合を開いて精力的に審議を重ねてきたが、必要に応じて外部の有識者を講師に招いて意見を聴取し、多様な分野から参加した委員が学びと内省を深めながら協働する作業を積み重ねて来た。

近年、教育を職業や雇用との関わりから議論し、若者の学校から職業世界への移行を、個人任せにするのでなく、産業構造や社会システムの変化に応じた重層的な対応策を提示することの重要性が広く認識されるようになってきた。個別的にはそうした変革への芽生えも散見されるが、同分科会のように、両者の関わりについて、「新しい教育の姿」に軸足を置きながらも、戦後の経済社会の構造的な変化からその将来展望まで踏まえて、なおかつ現在の就職活動と採用活動の実態まで含めて論じた例は、学術会議においてはもちろんのこと、他の団体を見渡しても今回が初めての試みではないかと思われる。しかし、現在の日本社会が直面している問題状況と、そこで若者が置かれている厳しい状況に鑑みれば、教育と職業・雇用と産業とを一体的かつリアリティの伴う形で検討し、早急に適切な対応をとることが喫緊の課題であるという認識は、多くの人に共有していただけるのではないだろうか。

本稿の内容については、おもに人文社会科学系の分野を念頭において「大学と職業の接続のあり方について」論じていることもあって、まだまだ不十分な面があろう。しかし、これを一つの契機として、大学や、学協会など大学団体、企業・産業界、政府、そして就職支援会社、さらには広く社会一般の人々において、この問題に対する関心が高まり、手を携えて、大学と職業との望ましい接続の在り方にむけた具体的な取組みを進展させることを念願するものである

多様な分野から参加した委員」とは、次のような面々です。

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/kousei3.pdf

委員長 高祖 敏明 学校法人上智学院理事長 特任連携会員
副委員長 久本 憲夫 京都大学大学院経済学研究科教授 連携会員
幹事 児美川孝一郎 法政大学キャリアデザイン学部教授 特任連携会員
幹事 本田 由紀 東京大学大学院教育学研究科教授 特任連携会員
樋口 美雄 慶應義塾大学商学部教授 第一部会員
逢見 直人 日本労働組合総連合会副事務局長 特任連携会員
駒村 康平 慶應義塾大学経済学部教授 特任連携会員
田中 萬年 職業能力開発大学校名誉教授 特任連携会員
濱口 桂一郎 労働政策研究・研修機構労使関係・労使コミュニケーション部門統括研究員 特任連携会員
籾井 勝人 日本ユニシス株式会社代表取締役社長 特任連携会員
矢野 眞和 昭和女子大学人間社会学部教授 特任連携会員
唐木 英明 東京大学名誉教授 第二部会員
室伏 きみ子 お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授 第二部会員
唐木 幸子 オリンパス株式会社研究開発センター研究開発本部基礎技術部部長 特任連携会員
北村 隆行 京都大学大学院工学研究科教授 第三部会員

このうち幹事の本田由紀先生と児美川孝一郎先生が報告書の起案作業に当たられました。

なお、議事要旨も第3回から第5回までの分が公開されました。

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/d-youshi03.pdf第3回(7月7日)

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/d-youshi04.pdf第4回(7月21日)

http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigaku/pdf/d-youshi05.pdf第5回(7月28日)

いずれもわたくしは出席し、発言しています。報告者以外は「○」となっていますが、読んでいけば、どれがわたくしの発言かは一目瞭然でしょう(笑)。

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