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2010年4月15日 (木)

協同労働の協同組合法案

今朝の朝日に、「働く人が出資、経営も参加 「協同労働」法案提出へ」という記事が出ています。

http://www.asahi.com/politics/update/0414/TKY201004140319.html

>超党派の国会議員でつくる「協同出資・協同経営で働く協同組合法を考える議員連盟」(会長・坂口力衆院議員)は14日の総会で、「協同労働の協同組合法案」を了承した。議員立法で今国会に提出し、成立を目指す。

 「協同労働」は、働く人々が出資し、経営にも参画する働き方のこと。民間企業とは違い、雇用する側と雇用される側を区別しない。70年代から公園の管理や清掃、介護・子育て、配食サービスなど地域に密着した分野で、労働者協同組合(ワーカーズコープ)として広がった。全国で3万~4万人が参加しているとみられる。

 ただ、これまでは法的根拠がなく、実際には企業組合やNPO法人の形をとることが多かった。企業組合では、出資だけする人や、出資せずに雇用される人もいる。NPO法人は、働く人が出資したり利益を分配したりできず、寄付や助成金に頼るため、財務基盤が弱いという面がある。

 法案では、組合員が協同で出資、経営、就労する団体に法人格を与える。組合員は最低3人。役員を除く組合員には労災保険や雇用保険が適用される。組合員全員で労働条件を決め、出資額にかかわらず、総会の議決権や役員の選挙権は1人に1票。

 協同労働が法制化されワーカーズコープなどが法人格を取得できれば、金融機関からの融資を受けたり、自治体の委託業務を請け負ったりすることもできるようになる。法制化を求める声の高まりを受け、2008年に議員連盟が設立された。

ワーカーズコープのホームページはこちらです。

http://www.roukyou.gr.jp/main/

また、その法制化をめざす市民会議というのがあって、

http://associated-work.jp/

そこに、法案骨子が載っています。

http://associated-work.jp/02point.html

これによると、「協同労働」というのは、

>働く意思のある者たちが協同で事業を行なうために出資をし、協同で経営を管理し、併せて協同で物を生産したり、サービスを提供する働き方です。
逆の言い方をすると、雇用関係(雇う、雇われる)が存在しません。働く人が、資金負担や経営責任も負うため、より自立した「働き方」が求められます。
また、個人事業主とも違い、お互い助け合いながら(共助)事業を起こし、人と地域に役立つ働き方をめざします。

であり、その「組合員」は、

> 「ワーカーズ協同組合」法人において協同労働に従事する者は原則として組合員 (=従事組合員) となり、組合員は組合の事業に原則として従事します。組合は、事業で働く者を<雇用者>として雇い入れるものではありません。

そして、労働法学的にもっとも関心の高い点である「従事組合員の労働者性」について、

「ワーカーズ協同組合」法人は、「バランスを持った人間らしい働き方」を理念としており、その最低保障のため、組合法人を<使用者>、従事組合員を<労働者>として、法の保護下におきます。
従事組合員は、雇用保険法及び労災保険法でいう<労働者>として保護され、かつ、組合の事業にボランティアとして協力する者も「労災給付」が受けられるものとします。

と書かれています。ここはいろんな議論があり得るところでしょう。

ちなみに、6年前に出した拙著『労働法政策』の中で、「労働者協同組合」についてこのように記述しておりました。

>(3) 労働者協同組合

 これは法制的には現行法上存在しない。労働者協同組合という名で活動している団体は、未だ法制化を求める運動の状態にある。
 この運動はもともと失業対策事業の就労者団体である全日自労が母体である。失業対策事業への新規流入がストップされ、終焉に向けて先細りになっていく中で、1970年代以来、失業者や中高年齢者の仕事作りを目指す中高年雇用福祉事業団の運動が起こった。しかしそれはなお失対就労者の色彩の強い公的就労事業を求める運動に過ぎなかった。
 しかしそのような運動に将来展望があるはずはなく、1980年代半ば以降特にヨーロッパ諸国における協同組合運動との交流を深める中で、労働者協同組合の形で運動を展開してきた。これが近年その法制化を求めて運動を展開している。
 そこでは「協同労働の協同組合法」という名称のもと法案要綱*22を提案しているが、内容的には現行の企業組合をさらに一歩進めたようなものとなっている。それによると、協同労働とは「働く意思のある者が協同で事業を行うために出資をし、これらの者が協同で経営を管理し、物を生産し、又はサービスを提供すること」をいうとされている。具体的には、社会に有用な物又はサービスを提供し、自発的に労働の機会を拡大する事業、組合員及び就労希望者の職業能力及び協同組合に関する知識の向上を図る事業、組合員の生活の共済に関する事業及び地域社会の福祉の向上を推進する事業等とされているが、法制化のポイントは法人格の取得という点にある。

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