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2010年4月24日 (土)

拙著批判のつぶやきの続き

先日の

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-6beb.html(拙著批判のつぶやき)

以後、「togawa takundo」さんが、さらにわたくしの議論に対してつぶやき続けておられます。

http://twitter.com/togatogaunion

一点、事実認識というよりも概念の問題なのですが、

http://twitter.com/togatogaunion/status/12717840440

>そもそも地域合同労組、general unionが外国では主流だと聞いています。濱口桂一郎さんのご専門のEUもそうでしょう。

ヨーロッパの主流は産業別労組です。産業別でないゼネラルユニオンが主流ではありません。

日本にも産業別労組がありますが、基本的に企業別組合の連合体に過ぎないのに対して、ヨーロッパでは産業別組合がまずあって、企業レベルにあるのはその支部であったり従業員代表組織であったりしますが、いずれにしても交渉の主体は産業別組織です。

日本の地域合同労組というのは歴史的になかなか複雑なのですが、もともとはそういうヨーロッパ型の産別主体の労働運動を理念型に進められたと理解しています。つまり、中小企業の組織化を進めるために、ナショナルセンターが人と金を負担しつつ、地域レベルでオルグしていって、組織化を進めていったのでしょう。

その際、組織化を進めるためには、企業の中のいろいろな紛争を摘出して、それを解決していくというやり方が有効だったのでしょうが、あくまでも個別の紛争を解決すること自体を目的とするものではなかったと思います。それを契機に中小企業に恒常的な労働組合を結成し、恒常的に団体交渉をやっていく仕組みを作ることが目的であったはずです。

これに対して、拙著で取り上げた紛争解決型のコミュニティユニオンは、そういう組織化の橋頭堡を作るという考え方ではなく、個別紛争の解決それ自体が目的なので、個々の労働者にとっては問題が解決したらそれでさようなら、というケースがほとんどです。わたくしが労働組合法との関係でどうなんだろうかといっているのは、そこのところなのですが、とはいえ、それが有効に機能していることも確かなので、慎重に考える必要があるわけですが。

http://twitter.com/togatogaunion/status/12716195883

>濱口さんの議論からは我々のような「非正規労働者に限りなく近い正社員(派遣元に雇用されている常用型派遣労働者)」がこぼれおちてしまうのではないか。しかし派遣法が改正され常用雇用しか許されなくなると、我々の問題が大きく取り上げられることになるのではないかと思う。

「こぼれおちる」のではなく、むしろ派遣業界レベルで派遣労働者を(強制的に?)組織化し、産業別労組としての派遣労働者組合が派遣業界ときちんと団体交渉していく仕組みを作り上げていく必要があるという議論になるのではないかと思います。

わたくしは基本的に現実から出発するリアリストなので、現に企業別組合で物事が動いているのをむりやりに産別中心にしていくといっても無理だろうと思うわけですが、派遣の世界はまともに企業別組合もない世界ですから、はじめから産業別主体の労使関係を構築していく可能性も高いようにも考えています。ただ、それを本気で進めるためには、ナショナルセンターが相当のてこ入れをする必要があるでしょうが。

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コメント

毎回楽しく読ませていただいております。
派遣労働者に関しては、そもそもにおいてこのような就業形態が労働者にとって有利なものではないという事実認識が大切かと思われます。
中間搾取と不安定雇用というのは自由市場経済の論理においては不可避ですが、それにどう「社会」的規制を加えるかが人間の頭と腕の見せどころだと思うからです。
少々古典的な意見になってしまいますが、資本には資本によって規制するのが一番だと思います。具体的には派遣等の「間接」雇用の場合の最低賃金を直接雇用に対して1.5から1.7倍とするという法律を制定するとかです。
基本的に労働者の労賃のピンハネを許さないという構えが大切だと思います。
その上で妥協的に労働組合への加入を義務づけたり社会保険の保険料の会社負担を増大させたりといった仕組みが可能となると思います。
現実に雇用形態や労働に対する認識は多様化していると思います。なので正社員と同じように職場生産点を基礎とした組合運動を組織するのは難しいと思います。
これまた全労連にお願いしたいのですが、まったくダメダメです。
自由市場に対する正しい意味での批判精神が大切なのだと思います。否定とか迎合じゃなくてです。そういう意味では意外とマルクスは使えると思うのですが・・・。
hamachanさんの「派遣会社の派遣社員は全員労働組合に加入」というご意見は非常に「左派」的には興味深いものです。でもそれに一番反対しそうなのは派遣社員当人たちのような気もします。またさらにこのブログでもときどき取り上げられてきた労組労供法の問題もございます。
左派の体たらくと我が日本の労働者階級のヘタレっぷりには情けない自分の身を振り返っても忸怩たる思いがします。
道はまだまだ遠いようです。。

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