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2010年4月27日 (火)

日本生産技能労務協会と連合の共同宣言

昨日、製造請負関係の団体である日本生産技能労務協会と連合の間で協議が行われ、「派遣・請負労働者の処遇改善と派遣・請負事業の適正・健全な運営の促進に向けた共同宣言」が確認、調印されました。

http://www.fairwork-rengo.jp/modules/rengo_news/?page=article&storyid=215

共同宣言はこれです。

http://www.fairwork-rengo.jp/images/news/100426sengen.pdf

連合HPの表面に出ていないのでわかりにくいですが、非正規センターの方にアップされています。

本ブログでも何回も繰り返してきたように、労働問題の解決はまず何よりも当事者である労使の間で協議を尽くし、双方が納得できる道を見いだしていくことにあります。三者構成原則をめぐっていろいろ議論がありますが、別に審議会が偉いわけではなくて、労使が対等の立場で議論して決めるということに意味があるのです。

派遣請負問題は、不幸なことに、そういう労使自治原則を否定するような議論(奥谷禮子氏が派遣業界代表として活躍していたのですからね)によって先導されてきたために、労働問題の本筋である労使間の協議がこれまで不在でした。

今回の共同宣言は、まだまだ出発点に過ぎませんし、連合というナショナルセンター自体は労働組合ではないので、今後はむしろ連合の旗の下に、関係する産別が直接関わって、より実体的な協議に進んでいくことを期待したいと思います。

共同宣言冒頭の共通認識のところを引用します。

>労働者派遣および請負労働を巡っては、この間、一部の事業主により、いわゆる偽装請負や禁止業務派遣などの関係法令違反、雇用管理や労働安全衛生の不備により労働災害の増加といった問題が発生した。さらに世界的な景気悪化による生産調整によって、多くの派遣労働者の雇用が失われ、生活に困窮する労働者も続出し、労働者派遣制度や社会的セーフティネットのあり方が厳しく問われることとなった。これらの問題を踏まえ、雇用保険法の改正をはじめとする社会的セーフティネットの拡充が実施され、労働者派遣法の改正法案についても国会で論議が進められている。

しかし、これまでに生じた問題を繰り返さず、派遣・請負労働者の雇用の安定や処遇の改善と、業界の適正かつ健全な運営をはかるためには、単にコンプライアンスの徹底を図るだけでなく、派遣・請負労働者の権利保護の充実やスキルアップのための環境整備、取り組みの社会的波及による悪質業者の排除など、派遣元・派遣先双方における不断の努力が求められる。

こうした見地から、技能協と連合は率直に議論を重ね、各々の立場の違いを尊重しつつ、両者が取り組むべき課題を以下の通り確認した。今後、それぞれの傘下組織においてその実行をめざすとともに、社会的な波及をはかっていく。

技能協と連合は、今回の協議を契機として今後も適宜協議を行い、派遣・請負労働者が雇用と生活に不安を抱えることのないよう、その環境整備に向けて取り組んでいくこととする。

もう少し前の段階からこういうことを労使協同で言えていたならば、今のような事態にはならなかったのかも知れません。

共同宣言のポイントは以下の通りです。

■技能協の取り組み
・加盟各社における労働関係法令等の遵守徹底(研修会の定期実施等)
・加盟各社における派遣先での就業が終了する際の雇用機会確保努力
・職種、経験に応じた昇給・昇格制度に向けた検討

■連合(派遣先労働組合等)の取り組み
・派遣労働者の受け入れ時における、法令遵守や社会・労働保険適用に関する労使協議の実施
・派遣料金の点検活動(法定最低賃金を下回らない賃金、社会・労働保険料、通勤費等の担保に向けて)
・職場での就業条件などの点検と、改善に向けた労使協議の実施、派遣先での福利厚生施設利用促進や健康診断の代行等

■共同の取り組み
・悪質な事業者を排除する観点からの派遣事業への参入要件・罰則強化の検討
・派遣・請負労働者のキャリア形成促進、福利厚生向上に向けた諸施策の検討
・派遣労働者と派遣先労働者の均等・均衡処遇を推進する上での政策課題の検討
・法令遵守に取り組む事業主が競争で劣後しないための、公正な取引環境のあり方の検討

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