『生存学』第2号
『ベーシック・インカム』をお送りいただいた立岩真也さんのHPに出ていたので、『生存学』第2号を買いに行きました。拙著への批評も含め、興味深い発言がいろいろとされていました。
http://www.arsvi.com/m/sz002.htm
特集1 労働、その思想地図と行動地図
1 座談会 生産/労働/分配/差別について
天田 城介+小林 勇人・齊藤 拓・橋口 昌治・村上 潔・山本 崇記 附:文献
2 橋口 昌治 「労働運動の社会運動化」と「社会運動の労働運動化」の交差――「若者の労働運動」の歴史的位置づけ
3 村上 潔 「主婦性」は切り捨てられない――女性の労働と生活の桎梏にあえて向き合う
4 山本 崇記 同和行政が提起する差別是正の政策的条件――差別と貧困を射程にした社会政策に関する予備的考察
このうち、橋口さんの論文の最後では、一節を割いて拙著への書評が書かれているので、それは改めてエントリを起こすこととしますが、冒頭の座談会でも拙著が取り上げられていて、
>山本 濱口さんは、正社員の労働組合にもっと頑張れっていうようなことを言っているわけですが、土台無理な話ですよ。非正規労働者の運動が突き上げない限りは。もしくは、正規労働者を適切な形で引きずり下ろす。そういうことが大事。・・・
>橋口 これは濱口さんと重なる部分ですが、「既得権益」によっていろいろ支えられてきたものがあるし、それがために過労死までおきるぐらいやってきたところがあって、そういうところに対する社会的負担をしないと正社員組合の「武装解除」ってできないと思うんですよね。そういうことを全体でコンセンサスをとって勧めていく必要があるという部分では、濱口さんと似たようなところはあるんですよ。僕は、そこはオーソドックスな部分だと思う。ただ、濱口さんが言うように、正規の労働組合が何も言われずにやるかと言えば、やらないだろうなと思う。だから、濱口さんみたいに「なんかようわからん扇情的なことばっかり言うとる非正規労働者の組合じゃなくて、格式ある連合がきちんとしないと駄目です」というような分け方、分けて議論するやり方は現実的ではない。
山本 岩波書店自体に節操がない。湯浅誠に書かせて、濱口に書かせてみたいな。それが岩波かって言われるとそうなんだけど(笑)
だそうです(笑)
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