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2010年4月18日 (日)

イギリスがうらやましい

いや、イギリスも決してうらやましい経済情勢ではありませんし、政治情勢もあんまり碌でもなさそうな感じですが、それにしても、それぞれがそれぞれにふさわしいことを主張しているという点で、うらやましいということであります。

http://www.asahi.com/international/update/0417/TKY201004170348.html(英総選挙、経営者と経済学者が代理戦争 財政再建で激論)

>【ロンドン=有田哲文】5月6日投票の総選挙を前に、英国で財政再建をめぐる論争が白熱している。与党・労働党が掲げる事実上の増税策に経営者がまとまって反対を表明したのに対し、15日には経済学者約50人が野党・保守党の歳出削減を批判する声明を明らかにした。2大政党の代理戦争の様相だ。

 英国の2009年の財政赤字は国内総生産(GDP)比で12%台になり、財政危機のギリシャと肩を並べる。どう圧縮するかが争点になっている。

 労働党は財源不足を補うために社会保険料の引き上げを提案している。これに対し、製薬大手グラクソ・スミスクラインのトップら経営者約20人が今月初め、「雇用への増税だ。タイミングが悪い」とする声明を英紙に出した。

 一方の保守党は、ムダをなくすことによる60億ポンド(8600億円)の歳出削減を掲げる。これについては逆に経済学者などが反発。元イングランド銀行政策委員のブランチフラワー氏らは「(歳出削減の)行動を急ぎすぎれば、雇用に悪い影響がある」との反対声明を出した。

 両党は応援団探しに必死になっており、「労働党は経営者に声明を書いてもらえず、経済学者に頼った」(デーリー・テレグラフ紙)などの見方が出ている。

ね、うらやましいでしょ?

保守党ではなく労働党が「財源不足を補うために社会保険料の引き上げを提案」する。

労働党ではなく保守党が「ムダをなくすことによる60億ポンド(8600億円)の歳出削減を掲げる」。

それに対して、経済学者が「(歳出削減の)行動を急ぎすぎれば、雇用に悪い影響がある」との反対声明を出」す。

経営者は労働党の味方をせず「雇用への増税だ。タイミングが悪い」と反対する。

何の不思議もない、ごくごく当たり前のことなのですが、それがひっくり返ったアリスのワンダーランドならぬあべこべの国から見ると、まことにうらやましいかぎりです。

それぞれがそういうまっとうな立場に立ってこそ、始めてまともな政策論議なるものが始まるのですが・・・。

まあ、政党にはそれぞれにしがらみもこれあるわけですので、まずは自らの学問的良心に従って行動するはずの経済学者のみなさんに、本来あるべき行動をとってもらうところから始めましょうか。

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