カチンの悲劇とクビの圧力
カチンの森の虐殺から70年後に、その慰霊蔡に出席するカチンスキ大統領がカチンの森で墜落死するという因縁話めいた事故については、既に様々な報道がされていますので、本ブログはそれに関する記事から労働問題といえるかも知れない話を一つ紹介しておきます。例によって、ソースはEurActivです。
http://www.euractiv.com/en/central-europe/poland-stricken-second-katyn-tragedy-news-432484(Poland ‘stricken by second Katyn tragedy’)
出てくるビエレツキさんはポーランドのジャーナリスト。
>Pilot under pressure?
パイロットはプレッシャーを受けていた?
Bielecki said Polish citizens are now eager to know why the plane commander had attempted to land at Smolensk. Before it crashed, the plane had made three unsuccessful attempts to land at Smolensk airport, which was not fitted with modern navigation system, he said.
操縦士はなぜスモレンスクに着陸しようとしたのか。墜落前、この飛行機は3回も着陸に失敗している。スモレンスク空港は現代航空システムに適していなかったのだ。
The plane commander had been advised to land in Minsk, Belarus, 400 km from there, Bielecki said. "We expect the black boxes to reveal if there was pressure on the commander to land in Smolensk," he added.
操縦士は、ベラルーシのミンスク空港に着陸するようアドバイスを受けていた。ブラックボックスにより、操縦士がスモレンスク空港に着陸するよう圧力を受けていたかどうかが分かるだろう。
Bielecki has traveled several times with the presidential airplane. He said that on a previous occasion, when Kaczyński was travelling to Georgia in 2008, the commander refused to land in Tbilissi because the airport was not fitted with modern navigation systems.
ビエレツキは大統領専用機で何回も旅行したことがある。かつて2008年に、カチンスキ大統領がグルジアに旅行したとき、操縦士は現代航空システムに適していないトビリシ空港への着陸を拒否した。
"The pilot landed in Baku [in neighbouring Azerbaijan] and Kaczyński threatened to have him dismissed from his job," he said. Four years ago, Bielecki said one of the engines of the same plane took fire when he was accompanying finance minister Marek Belka to Vietnam.
パイロットは隣国アゼルバイジャンのバクー空港に着陸したが、カチンスキは彼に対し、クビにするぞと脅したことがある。4年前、ベルカ財務相に随行したとき、同じ飛行機のエンジンが火を噴いたという。
"The big question is: did the president urge the pilot to land in Smolensk. Was there such a pressure?"
大きな疑問は、大統領がパイロットにスモレンスクに着陸するよう強制したかということだ。そういう圧力があったのか?
ということで、ほんとうにカチンスキ大統領がパイロットに「云うこと聞かないとクビにするぞ」と無理矢理スモレンスクに着陸させようとして事故を引き起こしたのかどうかは、未だ分かりませんが、国内にそういう声があることは確かなようです。
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