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2010年3月30日 (火)

日本生産技能労務協会の政策提言

いわゆる製造請負関係の業界団体である日本生産技能労務協会が、「業界の健全化に向けて」という副題をつけて、政策提言を行っています。

http://www.js-gino.org/img/policy_suggestion.pdf

近年の風潮では、とかく一律に悪い奴らと片付けられがちな人材ビジネスが、良心ある業界として健全に発展していくためには、味噌も糞もみんなまとめて褒めちぎっていたかつての規制緩和論と同様に、味噌も糞もみんなまとめてやたらに叩けばいいという近ごろの風潮は却って逆効果なのですが、その辺を理解するためにも、この政策提言は是非広く読まれてしかるべきだと思います。

直接的には今回国会に提出された派遣法改正案に対する批判なのですが、それだけではなく、いままで調子に乗って拡大してきた中で増大した悪質事業主への厳格な規制の必要性をきちんと主張しています。こういう議論が、まだ世間で規制緩和イケイケだったころにきちんとされていれば、と思うところが大きいのですが、それはそれとして、味噌と糞はちゃんと分けて議論しようよ、という方向への一つの一里塚として、こういう形で業界自らの政策提言が出されることには意味があると思います。

具体的な提言事項としては

>特定派遣事業の届出制から許可制へ

として、特定派遣事業が

>悪質な事業主の隠れ蓑的な存在になっている実態がある

と指摘し、

>一般労働者派遣事業と同等の参入規制を設けることで、悪質な派遣事業主を排除することが可能になると考えます。

と述べています。

そして法令遵守、社会保険加入の徹底、セーフティネットに触れたあと、

>労働組合との意見交換の機会

という項目を立て、

>労働組合との連携の強化による具体的な課題に取り組むことにより、業界横断型の労働組合の組織化等を検討していきたいと考えております。

と述べています。本ブログでも何回か触れたように、労使対話の欠如こそが派遣・請負問題が格差社会の諸悪の根源としてフレームアップされた一つの原因でもあったことからすると、こういう方向性が示されていることは望ましい方向性といえます。

製造請負という業種に関わっては、

>ものづくり支援サービス業に関する新法の制定

とともに、

>請負事業の許認可制度の導入

>請負事業管理責任者の認定資格制度の導入

などを求めています。

味噌と糞をきちんと仕分けできるような適切な規制のあり方はどうあるべきかについては、いろいろと議論があるでしょうし、これから改正派遣法が成立してもその完全施行までには5年という猶予期間もあるので、その間にじっくりと議論されることが望ましいと思います。

いずれにしても重要なことは、数年前までの糞も味噌だと言いつのる安易な規制緩和論でもなく、近年の味噌も糞だと片付けがちな規制強化論でもない、味噌と糞とを噛み分けた議論でもってこの問題に取り組んでいくことでしょう。

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コメント

この度は技能協の政策提言にご意見戴き有難うございます。
味噌も糞もいっしょにされないよう、なんとか理解いただける業界に発展できればと日々努力しております。
今後ともご指導、ご鞭撻何卒宜しくお願い致します。

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